Ribbon
価格: ¥2,500
作曲家・渡邊琢磨のソロ・ユニット、コンボピアノの約1年ぶりとなる新作。前作はニューヨークのラテン系ミュージシャンが大挙参加し、ラテン・ビートへと傾倒したフィジカルな作品だったが、今回は対照的に静謐な作風となった。電子音主体の宅録ものを筆頭に、生演奏も参加ミュージシャンを最低限に抑え音数も少なく、曲調自体も穏やかなものばかり。そうしたシンプルなアプローチによって、彼のパーソナルな面が強く出ている。自身のピアノやストリングスによる知的で美しい音色や、緻密に構築されたサウンド・スケープなどは、まさに彼ならではの個性だろう。渡邊の素顔が垣間見られる、ソロ・アルバム的な作品だ。(小山 守)