女の子という自分になじめなくて（性同一障害ではありません。念のため）成長してゆく過程で女になってゆく自分にもなじめなくて、「男の子だったらずーっと友達でいられたのに」と思う主人公が、男の子としての理想の自分を見つけてしまったら・・・？どうなるんでしょうね？

「少年は荒野をめざす」は吉野朔実の作品の中で一番大好きですが、その中でも3巻は一番大好きで何度も何度も読み返しています。

狩野の純粋さ、無邪気さが一番如実に現われていて（繊細さが現われているのは2巻だと思う）その心栄えや陸への気持ちが小説に反映されていく過程がよく出ていると思います。
狩野の魅力が一番出ているのが3巻でしょう。

全体にわたって狂おしく大好きな物語ですが、特に一見何もなくて平和な3巻が最高です。