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進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝日出版社
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Sum up !! ★★★★☆
本書のエキスを抽出しますと、
・ 視覚野から、頭頂葉に行くHow情報と側頭葉に行くWhat情報に分岐処理される。
・ 至上命令を生む「報酬系」。
・ 水頭症で脳容量が正常の10%しかなかった人が、大学で数学賞を受賞したという事例。
・ 盲視(Blind Sight)の実験やテニス選手が「無意識」で剛速球サーブを処理できるのは視神経〜視覚野ルートではなく、視覚野〜上丘ルートで説明されるか。
・ 人間の脳は100分の1秒未満の時間差は識別できないため、それ以下の不連続は連続として認識される。
・ 我々が「今」と感じている瞬間というのは0.1〜0.5秒前の過去の事象。
・ 自由意志は潜在意識の奴隷とも言え、まず無意識で神経が活動して行動を生み出しつつ、それと並行してクオリア(その幻影)を生み出している。
・ 扁桃体を刺激すると回避行動を生じるが、それと並行して恐怖感情のクオリアが生じ、その種の感情の学習が可能となっていることから、「理性」は扁桃体によって形成されたとも言える。
・ 発火賛成派のグルタミン酸使用シナプスと、反対派のGABA使用シナプスがあり、後者が上手く機能しないのが「てんかん」。
・ ヘブの法則:「二つの神経細胞A、Bが同時に活動するとA→B間のシナプスは強化される」は、Aの発火〜放出されたグルタミン酸のキャッチに伴うBに生じるNaの流入と、B自身の発火の伝導によるNaの流入が重なると、NMDA受容体が感知してCaが流入し、グルタミン酸レセプターが増える、という流れで説明される。逆に、学習に於けるNMDA受容体の必要性がネズミで確認済。

著者自身、門外漢向けに正確さを犠牲した旨述べていることを考えると上記がどれほど有効か疑問ですが、本書を「美味しく」読めたのは事実です。
ただ、本書のウリのひとつであろう「中高生と語る」文章形式は、個人的には冗長さが否めなかったため、★を1つ減点しました。
人間を科学的に解明 ★★★★★
人間の身体や脳に関しての話が書かれている本。
高校生を対象にした講義をもとにした本だから、分かりやすく、興味を持ちやすい内容になっている。
「人間や生物」に関心がある人ならば、間違いなく楽しめる内容だと思う。
後半になると、多少理系(化学、生物)の知識がある方が理解が深まる部分がある。全体としては、やはり理系向けの本だろうか。
しかし、脳科学を通した哲学的な部分もあり、文系でも十分楽しめる。(実際、僕はド文系です)

脳の認識が変わる ★★★★☆
ニューヨークの高校生を相手に対談するというカタチ。
対談形式の本はストーリーがわかりにくくて苦手意識を持っていたが、この本は
対談という形で読者の興味を何倍にも膨らませる魔法を実現している。
「そうそう。オレもいまそこを質問したかったんだ」というタイミングと、その問いに関して
時に明確に、時に視点をずらしてわざと回りくどく理解度を高める、そんな著者の
知識とテクニックに驚愕。
脳の構造と心理、科学や哲学にも触れ、知的好奇心をワクワクさせてくれる刺激的な本。
養老猛司さんの著作とはまた違った、押しつけがましさのない構成も高感度大。
文句無しに面白い ★★★★★
高校生を相手に若き脳科学者が最新の大脳生理学について講義する。

次々と明らかになる脳の不思議。

陸上短距離走の判定はなぜコンマ2桁までか。意識と無意識の違いは。そして期待されるアルツハイマー病の特効薬について。
面白すぎて居眠りする間もない講義内容である。

印象的だったのは皆さんよくご存知の盲点。白地上の黒点が消えていく点があることはご承知であろう。しかし黒地上の白点が消えてしまう(この場合は全体が黒く見えるとうになる)のはなぜ?この場合、脳が背景に合わせて勝手に判断しているのだ。見るという意識的だと思っていた行為も実は脳の補完あっても無意識の行為なのだ。

そして読み進むにつれなぜ高校生相手の講義だったかわかってくる。以下でも以上でも駄目なのだ。彼らの投げかける的を射た鋭い質問、打てば響く小気味良い返答。頭の固くなった上の世代でも、予備知識の少ない小学生でも相手には不足だったのだ。
この優秀な(優秀すぎるきらいもなる)高校生相手だからこそしびれるほど面白い講義となったのだ。彼らの活躍に拍手である。
誰にでもわかる脳科学の入門書として是非! ★★★★★
この本よりもわかりやすい脳科学の入門書を、私は知らない。
わかりやすいからといって、中身が薄っぺらいわけではなく、
昔の実験から最前線の研究まで、みんなが理解できるような形で説明してくれている。
脳に興味のある人なら、読んで損はない素晴らしい本。

本書の後に、同じ著者の書かれたブルーバックスの「記憶力を強くする」を読むと、
さらに理解が深まると思う。