三国志、バビル二世、狼の星座、すべてはここから始まった
★★★★★
正統派忍者漫画。秋田版では全15巻。?書房より第三部まで発行されたが、第四部からは、秋田版第一巻として発行された。その為、読み進んでいくとペンタッチが古くなっていく違和感がある。然しながら、その第一巻がまさに最高傑作の七つの影法師である。ここに忍者エンターテイメントの花が開くのである。作品の内容としては、第四部、三部、二部、一部、その他の順になると思う。何故そうなるかというと、第三部までは正統派忍者漫画であり、忍びの悲しさが伝わってくる。第四部からエンターテイメントになり、人気も最高になりペンタッチにも冴えが見られる。このころに横山氏の全盛期が始まったと言っても過言ではない(鉄人ファンの人から怒られそう)。後半になるとカムイ伝の影響から抜忍とかの話とかも始まり、暗いトーンになり個人的にはつまらなくなった。真面目過ぎる時代だったと思う。テレビでも放映され、人形劇で楽しかった。しかし忍者の死ぬシーンが残酷だといって、PTAだか主婦連だかの抗議で放送は中止された。あまりの馬鹿な大人の対応に腹が立ったのをいまだに覚えている。当時は伊賀の影丸や、ひょっこりひょうたん島、その後南総里見八犬伝とか面白い人形劇がありいい時代だったと思う。白土三平氏にしてもカムイ外伝の第三巻までなんかは最高に楽しめるのでお勧めです。横山氏の影丸や赤影、白土氏のカムイやサスケさらに忍者武芸帳の影丸などが繰り広げた忍術ワールドは世界に誇れるものであると思うし、伊賀の影丸の教訓がその後にはじまるバビル二世の糧となり読者に至福の時を与えてくれる原動力と成ったのは疑いもない。今まさに横山エンターテイメントの最高峰が読者の前にその全貌を現すのだ。皆さん、心して読まれよ!!