革命期メキシコの荒野で、3人のならず者に襲われていた尼僧（シャーリー・マクレーン）を助けた流れ者（クリント・イーストウッド）。フランス警備隊を撃滅して褒賞金にありつこうとする彼と彼女の珍道中が始まった。
   クリント・イーストウッドとドン・シーゲル監督の名コンビによる西部劇だが、シャーリー・マクレーンの参加により、ヴァイオレンスのみならずユーモラスな趣向も満載な快作に仕上がっている。男が妙にセクシーな女にムラムラしつつも、尼僧のいでたちゆえに手が出せないといったおかしみも、ラストのあっと驚くオチに直結する。アクション・シークエンスの細部に至る丁寧な演出も大いに功を奏しており、単なるドンパチには終わらず、ふたりの道行きを一層引き立てる結果となっている。（的田也寸志）