■お勧めできない人
(1)本当のワークショップの初心者。読んでも意味がわから部分が多いでしょう。
(2)アクティビティ集は欲しいが、手順を手取り足取り書いてもらわないと不安でできない人、あるいは工夫しながら自分がやろうとするワークショップに合わせて応用する余裕がない人。
(3)ワークショップは“参加風”で十分。参加者が主体的に参加してきたら混乱するから迷惑だ、と心の底で思っている人。
(4)そもそも“参加型”であることに何も関心を持たない人。
■お勧めできる人
(1)ワークショップ、あるいは参加型学習の経験者で、自分は“参加風”であるが、ほんとうに“参加型”にしたい、と思っている人。
(2)参加型ワークショップの基本的な考え方から、具体的なノウハウを知りたい人。
(3)まじめな本が苦手な人。できれば、数ページに1回は笑える要素が欲しい人。
(4)長時間かけて根気よく本を読むのことが難しい状況(非常な多忙など)にあり、できれば、通勤電車や寝る前に布団の中で横になって読みたい人。
全部で21章から成る本書は、参加型ワークショップのための、チェックリストとアクティビティ紹介に大部分が割かれている極めて実践的な本です。筆者独特のユーモアあふれる文章と自身の失敗事例などは笑いながら読めます。ただ、膨大な項目を列挙しているため、アクティビティなどの解説が短く、ある程度習熟した人でないと読んでも理解できないかもしれません。しかし、あまり全てを懇切丁寧に説明するよりも、自分で工夫しながら作る方が豊かな学びになる、というのが筆者のメッセージでもあるので、やむを得ません。
先日までマンションの管理組合役員として活動していたのですが、自治会創立の際の呼びかけや、参加して頂いた方達との打合せも、事前にこの本を読んでいればもっとうまくいったのかも? と思ってしまいました。まあ、この手のことは、経験やその人の資質によるところが大きいので、事前に読んでいても結果は同じだったに違いありませんが。
今後の参考になりました。星4つ。