大作 ここに完結
★★★★★
最終巻だけあって、異常に厚いコミック。
4話目までは、いつものノリですが
実質は5話目から最後までは1つのストーリーです。
フジタの追い求めていた美術界のお宝。
そしてサラの秘密。
最初から、サラ・ハリファの名前に
こういう意味があって名づけてあったとは素晴らしい。
これで完結なのが惜しいところ。
納得の完結です
★★★★★
第1巻から登場し藤田を支えてきたサラ、藤田とさまざまな困難を共にし絵や骨董品で培われた腐れ縁のラモスにカルロスにワーナーそして香本。
そしてなにより藤田が探しもとめてやまなかった『もう1枚のモナリザ』
それら過去に登場した人物達と伏線を見事にまとめあげた最終巻だと思います。
個人的に最後カジムが無事なのか気になりますが(^-^;
細野さんの作品では、主人公藤田の目線と別のサブ主人公の目線を交差させる手法がよく使われてきましたが、そういった点からみてもこの巻はその手法を存分に活かした非常に細野さんらしい1冊だと思います。
そこに『サラ』『もう1枚のモナリザ』をからませることにより、ギャラリーフェイク全体の伏線を解決してくれていて、本当に納得の完結!というかんじです。
ありがとう細野先生!
引き際を誤ったかつての名作候補、ついに完結
★★★★☆
ようやく終わった。これで完結である。ほかの読者はどう思って読んでいるのか知らないが、私が「絵が荒れた」と書くと、非常に評判が悪いようだ。よほど熱心なファンがいるのだろう。しかし事実そうなのである。細野不二彦はもっと達者な絵が描ける人なのに、途中から非常に荒れたタッチになって、とうとう最後まで戻らなかった。ストーリーは確かに面白い。しかしそれについても、後半、しばしば美術は味付けになってしまって、初期の頃とは様変わりしていた。
完結の仕方についても、私は31巻のレビューで『文庫第7巻「ロンドン編 最終話:プレシャスレディー」あたりを幕引きにすべきではなかったか、と思う』と書いたが、結局、似たような終わり方であった。この作品は斬新な視点で始まり、途中までは非常にすばらしかったが、明らかに幕引きを誤ったと思う。
最終巻です。
★★★★☆
あしかけ13年ですね。この類の作品は、『美味しんぼ』がオリジナルですが、これを美術という領域で原作者をおかずに続けたというのは、なかなかに凄いことです。ただ、最終的にサラとの関係や藤田の最終的な到達地点が描かれず、つまりオチをつけづに、このままの日常が淡々と続くという終わり方は、まぁ妥当だと思うが個人的には少し不満。ただ、美術鑑賞という点で、贋作をもってくるのはZEROとともどもこれを読み込むと、美術史のことが少しはかじれて、とてもいい入門書だと思うので、やっぱり評価は高い。まぁ名作という部類なんだと思う。
「読み終えたー」という感慨
★★★★☆
原作者を他におかず、細野不二彦氏が独力描き続けた名作「ギャラリーフェイク」もとうとう完結。第1巻の初版が1992年10月ですから、13年にわたる連載だったということになります。
アートと人の世の真実味を巧みに絡めたストーリーは、この最終巻で極まれり! そしてフジタが追い続けた幻のモナリザ。第1巻から登場し、フジタを想い続け、いつもそばでフジタを支えながら、さっぱりその想いが届きそうにないサラ。その辺もやっと答えが出て、「読み終えたー」という感慨を与えてくれる、最終巻でした。