生まれて初めて傘をさしたときのことを覚えていますか?3歳のお誕生日に赤い長靴と傘をもらったニューヨーク生まれの桃ちゃんが、私たちにそのときの興奮を思いださせてくれます。とにかく桃ちゃんの喜び方は特大で、長靴と傘を眺めるために夜中にそっと起きてしまうぐらいでした。桃ちゃんがこんなに喜んでいるのとはうらはらに、毎日毎日晴れの日が続きます。桃ちゃんは朝ご飯の目玉焼きを見ても、「こんな所にまでおひさまが光っている」とうんざりするぐらいでした。ある朝桃ちゃんは、お母さんの興奮する声で目覚めました。そうです、大望の雨が降ったのです。
八島太郎の描くイラストのピンク色は、あくまでも「もも色」。元祖もも色と思わせるようなかわいい色なのが印象的。それはヤシマピンクと命名したいぐらいでした。(ゆ)