他の方のレビューにもありましたが，手塚が14-15歳のときに描いた昆虫標本画は一見の価値があります。虫への愛着と天才的な画力がよくわかります。
解説はやや抑え気味で，分かりやすくはなく，ちょっと不満がありますが，手塚治虫を必要以上に持ち上げることもないところは評価できるかなと思います。　

前図書館行った時「手塚治虫　原画の秘密｣という本あって読んだらすごかった！
手塚先生の本結構読んだけどこれは全然知らんかったです。０６年に手塚プロから出た本で内容は手塚先生のキャラスケッチやネーム、さらに原画や没原稿がばんばん紹介されてます!
手塚先生は単行本化するとき作品を手直しすることで有名ですがこの本はどこを直してるかとかホワイト修正、切り張りした部分とかわかる用になってるので手塚ファンなら一読の価値アリ！です。
「ブラックジャック」や「どろろ」の単行本未収録エピソードぺーじとかもあって必見だとおもいます。
あらためて手塚先生すげえなとおもわされました

　DVDが普及しだしてから、DVD化された映画のメイキングがおまけに付くものが多くなってきている。この本はまさしく「手塚マンガ・手塚アニメのメイキング集」といっていいもので、ファン、マニア垂涎の優れもの。まさに一こま一こま作りこんでゆくその作業の細やかさが手に取るようにわかる。おいしい料理は下ごしらえに手を抜かないとよく言われるが、手塚の「デッサン｣｢下書き｣｢プロット｣｢ネーム｣等の一連の作業は、手を抜いたところが一切見られない。手塚は決して生まれつきのマンガの神様ではなく、このような地道な基本作業を怠らないからこそ、作品として素晴らしいものが生み出されてくるのであろう。
　惜しむらくは、この本の画面が余りにも小さすぎて、原画の魅力が半減していることである。またここに載せられているのは手塚作品のほんの一握りのものなので、今後他のもっと多くの作品がもっと大きな版で見られるようになることを期待したい。　

手塚治虫が如何にして漫画を作ったかの片鱗を知る事の出来る貴重な一冊。
シノプシス、ネーム、人物設定、ペン入れの行程や、修正に次ぐ修正が行われた様子等漫画制作の現場にいなければ見る事の出来ない手塚治虫の漫画との「格闘ぶり」を惜しむ事無く見せる事によって同著は文句無しに「他では見る事の出来ない一冊」となっている。
しかし、だ。
大変残念な事に、この書籍の判型はあまりにも小さすぎる。
これを作るなら小さくてもA5、出来ればB4で作って欲しかった。
ファンならば、手塚の格闘ぶりを文字通り「穴の開くほど」細部まで見てみたいと願う筈だからである。
判型を大きくする事で背負うであろうデメリット-コピーされる事によって出回るであろう海賊版-等の問題が配慮されたか、あるいは価格を安くする事で入手をしやすくしようとする試みであったのか、もしくは他に理由があるのか私にはわからないが、漫画史を語る上で、そして何より手塚治虫という人物を知る上で大変重要で貴重な一冊であるので、出版社は是非大判豪華愛蔵版を作成して欲しい。

　手塚治虫が自身の作品に何度も手を入れていたことは有名であるが、その過程の一端が垣間見れる一冊。切り貼り、加筆修正を多用し、最終的な作品に作り上げる過程が原画と最終作品の対比で紹介され非常に興味深い。今回紹介されているのはごくごく一部に過ぎない。続編を願いたい。
　驚いたのは手塚が14-15歳のときに描いた昆虫標本画。漫画家ではなく画家としても一家を成しただろうと思われる素晴らしい出来映え。やはり「神様」です。