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22XX (白泉社文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 白泉社
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ストーリーが良いです ★★★☆☆
小説や映画にあるようなストーリー構成がちゃんとある漫画です。
発売されたのは昔なのに、今読んでも改めていいと思えます。

ただストーリーに比べて、画はほんとに「ザ・少女漫画」な感じなので、
凄く綺麗な画の中に少女漫画にありがちなギャグタッチの画が混ざるとか、
(目が☆になったりのような…)
そういう画が苦手な人には、このSF感覚の内容に入り込めないかもしれません。

今はもう文庫本でしか無いみたいなのでしょうがなくこのサイズで読みましたが、
なにせ画が細かいので、普通のサイズで読みたいと思いました。
自分が死んだら ★★★★★
この物語で取り上げられる「愛する者が死んだらその肉を食べる」という習慣。
どこか、未開の地で暮らす民族が今でも行っているものだといわれてもさして驚くことがないほど説得力がある。

自分が死んだら、きっとそのまま火葬されて灰になってしまうのだろうけど
この作品を読んで、ただ灰になってしまうことのさみしさを感じます。

まさか自分が死んだら食べてくれなどとはとても人に頼めないけれど、何か他の命にとりこまれたいと思う気持ちにひどく共感しました。
朽ちて倒れた木が土にかえって土壌を潤し生命を育むように、自分の命が他の命を生かす糧になると思うと、誇らしいというと少し違うけれど、満足できるというか安心できるような気がします。
どんな人生だったとしても、ただ生きて、ただ死んだ。それだけではない、という風に思えるような。

最後には食欲を排除したジャックが、今になってどうしても食べたかったもの。という締めくくりもすごく良かった。
ジャックのシリーズでも特に好きな作品です。
究極の愛は、食べてもらうこと ★★★★★
「食べる」ということは、他の生命を犠牲にしている。

わかっているつもりでも、こんなふうに描かれたものを読むと、

なかなかシビアです。

人肉を食べるということが、生命を繋ぐということで、

食べてもらえないのは、一番つらい死に方である。

究極の愛は、食べてもらうこと・・・

うまく言葉にならないなぁ。

ロボットは、死とも食とも縁がなくて。

人間は、必ず死ぬし、

そして、何かを食べなければ死ぬ。

過食とかいっている、自分が嫌いになっちゃって、つらいな。。。
カニバリズム ★★★★★
カニバリズムがテーマになっていて、野生の残酷さを描いて、それでいてこれだけ物凄く綺麗な作品を書けるのだから、さすが清水さんといったところ。なんというか、生物という存在の残酷さという美しさを描く作家とでもいおうか。この人の『美しさ』の基準って、ちょいっと普通の人と違うんだよね。ちなみに、清水先生は、なんといっても短編読みきりが優れている。もちろん、ファンには『月の子』等の長期連載もたまらないが、一つの作品としては、絶対読みきりが、凄まじい。『秘密』なんか、傑作だと思うし。

ちなみに、この前マンガ家紹介のテレビで本人を見たけど、めちゃかわいーひとでビックリしたー。結構年なんだけど。いや、あまりに美しいモノに入れ込むのって、普通コンプレックスだったりするじゃないですか。でも、あれでわかった。この作家は、間違いなく不思議ちゃん(笑)だ。

ロボットであるジャックのシリーズ。ロボットなのにお腹がすくというある種の違和感と、カニバリズムの伝統をもつフォトゥリス人の死生観を通して、「食べる」ことの意義を考えさせられます。ジャックのまだ、永遠の恋人と出会う前の長い遍歴の時代です。でも、ヘレナにいっちゃうぞ、これ(笑)。

この『22XX』は、そういえば雑誌の読みきりで読んだ覚えがあるが、(かなり過去からの清水ファンなのだ!)フォトゥリス人のルビィが、あんまりかわいいので(笑)、衝撃を受けたのを覚えている。このかわいさは、『輝夜姫』の碧や『月の子』のジミーを思い出させるなぁ(笑)。

生の哀しさ 食の喜び ★★★★★
哀しい物語です。

親のすねかじりを思い出し、自分が如何に多くのものに支えられているかを思うもよし。
人間になりたい「ピノキオの物語」をシニカルに見るもよし。
ハンニバル・レクターが恐怖と猟奇のかなたに追いやってしまった究極の倒錯愛を自らに引き戻すもよし。

生の実感もなく死んで燃やされてしまう現代人にお勧めする一篇。