本書は、幼い読者にとって、友人となる本だが、シュルマンが冒頭で語っているように、それだけではない。ウィリアム・スタイグの『Amos and Boris』 、ダニエル・ピンクウォーターの『Blue Moose』、ジュディー・ブルームの『Freckle Juice』 、ジョン・ジェスカとレイン・スミスの『The True Story of the 3 Little Pigs』(邦題『三びきのコブタのほんとうの話』 )といった作品は、「声に出して読むのに適した本」ということを基準に丁寧に選出された。「The 20th-Century Children's Book Treasury」に登場した絵本に比べると、ストーリーラインは、より複雑で、語数も多く、イラストの数は少ない。つまり、これらは、文字を読み始めたけど、人に読んでもらうのも大好きな小学校低学年にぴったりの物語なのだ。優れた作品ばかりなので、子どもたちが1人で本を読めるようになったあとも、永遠にベッド脇のテーブルに定位置を獲得するであろう。
インデックスは、タイトル、著者、イラストレーター別に検索できるよう工夫されているため、読者におなじみの物語でも、人気著者の最新作でも、簡単に探すことができる。本書は、素晴らしく、前向きで、最高に優れた読み聞かせ本。がっしりとした大きな本だが、旅行かばんに入れる1冊としても、おすすめだ。