本作品の中で猪熊柔の祖父猪熊滋悟郎は作中何度もこのセリフを言います。「一本取らずして何が柔道ぢゃ」と。

　今世界の柔道は「一本勝ち」を狙うより、時間を一杯使ってポイントをいかに多く取るかの「優勢勝ち」を狙う柔道が主流です。本作品が好きなものの一人として言わしてもらうならこう言いたい。「全世界の柔道家よ、『ＹＡＷＡＲＡ！』を読め」、と。

　今の世界の柔道は、あれは柔道ではない。本作品の猪熊滋悟郎が提唱する柔道こそ真の柔道だ。全世界の柔道家は本作品を読め！！、というか、読まなければいけない。このままでは柔道はつまらないものになってしまう。
　
　「ＹＡＷＡＲＡ！」が全世界に普及することを期待している。

が光る巻でした。
様々な人たちが自己の打算で柔を利用しようとしますが彼女の素直さや純粋さにいい影響を受けているのを読んでいて感じました。
人生の悲哀を感じさせる羽衣係長という新キャラも良かったです。
柔道の場面は少なめでしたが柔の初仕事などストーリー的には読み応え抜群でした。

就職して、営業に行ったり、接待ゴルフをしたり、ギリギリのところで全日本選手権に間に合ったりします。アニメがかわいくて自分は女の子が好きな男の子漫画が好きでヤワラは読みまし。最初のころ話しは気楽で絵もかわいいので好きですね。後半はスポコンになり絵もシャープになってかわいくないので最初の頃が好きですね。一巻ずつ感想を書くのは難しい。

可愛い少女が強敵を次から次になぎ倒す・・・こんなのは実際にはあり得ないでしょうけど、主人公の柔道家と女性の間で揺れ動く心情が上手く表現されている作品です。