スポーツものに興味ナシでも、高確率でハマります
★★★★★
なぜなら柔ちゃんは、柔道の天才ながら、
恋愛にウキウキしたり、みじめな気持になったり、受験勉強や入社試験を
頑張って乗り越えて成長していく、どこまでも自然体で普通の女の子だから。
(所謂、いい子かわい子ブリっ子的要素も、問題なく許容範囲です。笑)
なにせ天才なので、柔道の道ではそれほど難なく、ほしいものを手に入れてゆきます。
それよりも注目すべきは、恋愛や進路、家族との葛藤に悩む姿です。
プラス、記者の松田さんが本当にカッコよく、読みながらキュンとしてしまいました。
なので、オリンピックで大歓声を浴びるシーンよりも、
最後の最後の最後に無事、愛する人とハッピーエンドを迎えるシーンで
むしろ、さわやかな感動の涙が流れました。
天賦の才能は義務なのか?
★★★★★
かつて国民的人気を誇り、現実の柔道家が主人公に見立てられるまでに高い知名度を得た傑作。古風な、陳腐ともいえる設定でありながら、圧倒的な画力と読者を引き込む展開で間然とするところのない、歴史に残る名作だと思う。柔の強さが絶対的である、というところも私の好みである。
文句のつけようのない作品であるから、ここでは、この長い作品を読んでいる間中頭から離れず考えていたことを書く。
天賦の才能を持つ人は、人生においてその才能を生かす義務があるのか?
ピアニストのマルタ・アルゲリッチは、その天才を早くから見出されたために、本人の意思とは無関係に、ピアニストへの道を歩まされたのだという。ひとつのギミックかもしれないが、この世においてそういうことは常に起こりうる。しかし、「できる」ことと「好き」であることとは違うのだ。いわば天命に、好悪を問わず人生を捧げることがその人の「義務」なのか?私はかつて、その煩悶を「見た」ことがある。それがどんなに辛いことなのか、凡人には想像すらできないだろう。だから私は柔に対し「自分の好きな道を歩ませたい父親の気持ち」を感じながら、本書を読み続けたのであった。
実は浦沢作品中で最もメジャーかつ、一般向けなのかもしれませんね。
★★★★☆
浦沢作品では最もメジャーな作品。万人向けな作りでブームを巻き起こした。
漫画版よりも印象としてはアニメのほうが強いのだが、さやかさんのしつこさはライバルとしては申し分がないなと。柔と松田の恋もすれ違いに次ぐすれ違い。松田を好きなあまり、柔と引き離そうとする松田の同僚のライバルの女の子も登場してやきもきするが、そんな彼女でさえも最後は2人のお互いを想う気持ちを認めて祝福した。
ところで・・・某女子柔道選手を「柔ちゃん」とか呼ぶの止めませんか?
柔道の強さはともかくとして、イメージと実像が掛け離れているし、相応しくない・・・。
谷亮子をヤワラちゃんと呼ぶのはやめてくだしあ><
★★★★★
勘違いしてる人も多いらしいので声を大にして言っておきたいのだが
この作品とヤワラちゃんの愛称で有名な
柔道家の谷亮子は全く関係がない。
こっちの方が先で本家本元のYAWARA!だし
主人公の猪熊柔と谷亮子は全然似てない。
「谷亮子をモデルにした漫画だろ」なんて言ったら
浦沢直樹が可哀想だ。
ラブコメ要素が強いのでシリアスな
MONSTERやマスターキートンに
比べると低く見られがちだが名作中の名作だと思う。
お爺ちゃんが最高
★★★★★
のキャラクターです。少なくとも第一巻ではそう思います。
名作は色褪せないと言いますがまさにそう思わせる作品です。
テーマが柔道という比較的普遍的なものなので古さをあまり感じさせません。
誰もが柔を応援したくなるような漫画です。
老若男女楽しめる貴重な作品だと思います。