通算11枚目のオリジナル。結成25周年を迎えての本作は、さまざまな文化が混在するイーストLA出身のメキシコ系アメリカ人で、酸いも甘いも噛締めた「芸人」ならではの逸品。
   メンバーが語るところによれば、彼ら自身とその音楽を見つめた内容に仕上がったとのことだが、決して内省的で、構えたものではなく、アメリカを代表するラテン・ロックバンドの心意気を改めてあらわしたように思える。ルーツに根差したラテンはもちろんのこと、ブルースやカントリーなども取り上げ、文句なしでカッコいいロック・アルバムを成立させている。（春野丸緒）