この本に書かれている研究デザインは独特で、一般的ではないと思います。
それなりに手順はきちんと書かれているし、実のある本だとは思いますが、参考程度にとどめておく方がよいと感じました。
どれが間違っているとは言えないですし、解釈の問題かもしれませんが他の本との差が大きく、私にとっては混乱のもとでした。
本当に計画書を作るのであれば、他の本を基盤に作成する方がお勧めです。
ただ、研究を理解するという点では有用です。
この本一冊で計画書を作ることも計画を理解するのもお勧めしません。

「看護」研究――実に不思議な言葉である。
看護に独特の研究方法論があるのだろうか？ もしそうならばそれは何か？ あるいはどのように研究すればよいのだろうか？ 本書はそれらの疑問にそれなりの答えを出してくれる。「それなりの」というのは読み手の経験値にどうしても左右されると予想できるからだ。とはいえ、看護研究をこれから始めます！ というまったくの素人にも薦められる良書。これを理解しこれに従えばとりあえずまっとうな研究が可能。最近増えてきた手軽なマニュアル本とは一線を画す、本格的な内容と平易さとが共存した奇跡的な本である。