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行動ファイナンスで読み解く 投資の科学 ―“お金は感情で動く”は本当か―

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 東洋経済新報社
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わかりやすい数理経済学の本 ★★★★★

 数学、心理学、(普通の)経済学、生物学、それからもちろん行動ファイナンスと、幅広い分野から、一般の人にイメージがわきやすいところを広く集めて並べた印象。

 人は本命よりも穴馬が好き(なので穴馬の馬券は理論的な倍率よりも低い)とか、合コンでペアを作るためのアルゴリズム(前にテレビでやってたかも)、幸福量の定量理論(ヘドノクス)などがおもしろかった。
おもしろい ★★★★☆
投資の科学というタイトルとは若干違う内容に感じましたが、読み物としてはおもしろかったです。アセットデディケーションという考え方もこの本で知り、興味を持ちました。市場がいかに人間のあいまいな心理で動いているのかが良くわかります。
タイトルと内容の相違が残念だが…「経済は感情で動く」の類似本 ★☆☆☆☆
著者が野村證券金融工学研究センター(所謂「金研」)勤務もあってか、通常この類のタイトルは証券会社サイドの視点に立った行動ファイナンスを解説した本だと思っていました。例えば、投資家・トレーダー心理が取引・マーケットにどう影響するのか、短期的・長期的にチャートにどう反映されるのか、といった内容です。

ところが、本書は商品(株以外も含めて)購買を助長する脳メカニズムがテーマでした。今般流行の「金融本」と呼ばれるカテゴリには属さず、どちらかというと「マーケティング本」のイメージでしょうか。証券会社ではなくコンサルに勤務する人が好むような内容です。著者が脳数理理論・ネットワーク理論専攻であったことが影響していると推測されますが、この点が私の期待に大いに反していたため、酷評覚悟で評価は星1つとさせていただいています。

期待に反した一方で、マーケティング本としては非常に興味深い内容となっていました。人は理論よりも気分で投資することを解説し、そのアウトプットであるデフォルト商品の利用・宝くじ要素を組み込んだ公社債・老後の安全性第一投資理論は、脳科学を利用した魅力的な商品・理論と言えるでしょう。このような視点にはあまり触れることがないので、視野を広げるいい機会となりました。金研でもこのような分野をカバーしてるのかと意外性もありましたが、マーケティング本としては星4、5つの印象です。個人向けの商品組成をしてる人、またそのマーケティングをしている人は購読してみてはいかがでしょうか。