現在のコンパクトシティ論争の入門書
★★★★☆
郊外化やモータリゼーションのもたらす都市環境の破壊・悪化への一つの処方箋として、
都市構造を中心核に高密度化することにより都市機能を効率化させて環境負荷を下げる
「コンパクトシティ」の概念を、欧米の先例を中心に紹介している良書。
「コンパクトシティ」が何なのか、どのような事例があるのかを知りたい人間にとっては最適の入門書となるだろう。
日本型のコンパクトシティの提案も含まれており日本への適用も含めた可能性が広がるが、
全体的に具体性に欠け日本においての現実的な議論としての適用させるには
もっと定量的・実務的なアプローチが必要であり、あくまでも可能性の領域からは脱していないように感じられる。