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Burn to Shine

価格: ¥488
カテゴリ: CD
ブランド: Virgin Records Us
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   ベン・ハーパのごった的なサウンドはこれまでも十分に定評を得てきたが、見逃されがちなのが、彼ほど感情の振幅が大きいミュージシャンは数少ないという事実だ。けれども、その複雑で不安定な感情が、一度に現れることは決してないようだ。むしろ、さまざまな組み合わせで重層的に重なっている。だから、サウンドが不吉なムードになっても、リスナーはおかしな気分になりながら切羽詰まった希望を感じる。陽気なトロンボーンとクラリネットを奏でる「Suzie Blue」のようなご機嫌なディキシーランド・ナンバーを耳にしてさえ、地平線に迫る暗雲が目に浮かぶはずだ。その緊張感はいつも表だっているわけではないが、つねに表面の皮一枚下にある。そして、その表面にあるのは、攻撃的な怒号のメタル、激しく大げさなオペラチックなロック、屈託のないカリビアン・グルーブ、気取ったサザン・ブギ、ディープなカントリー・ソウル、難解な映画のワンシーンのような繊細なフォークだ。ハーパーは、ソウルフルなうなり声、苦悶のうめき、世界を揺るがす囁きで、光と影の闘いを物語る。そんな彼の音楽が戦う場所は、これまでと同じくダイナミックできめ細かく、ヴァラエティーに富んでいる。

   前3作と変わらぬ重厚さを持ちながらも、よりパーソナルな本作は、ハーパーの全作品をひっくるめたような壮大さを感じさせるが、それは単なる錯覚ではない。(Marc Greilsamer, Amazon.com)