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ハンニバル アルプス越えの謎を解く

価格: ¥2,592
カテゴリ: 単行本
ブランド: 白水社
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マニアなら面白いかも ★★★☆☆
 ハンニバルがアルプスのどの峠を越えたかについて特に興味をお持ちの方は面白いかもしれません。でも、遠いローマの二千年以上も昔のことに普通の日本人以上の思い入れはないという方は、これを先に読むよりもまず塩野七海「ローマ人の物語2(ハンニバル戦記)」を読みましょう。

 そしてハンニバルがどの峠を越えたかどうしても知りたくなった方はこちらに進んでください。そんなことはどうでもいいから「ローマ人の物語」の続きが読みたいという方はそのまま次の巻に進んでください。ハンニバルがどの峠を越えたかはなぞのままにして差し支えありません。

血湧き肉踊る英雄伝 ★★★★★
1.表題から「謎解き」への特化が予想されるが、序章、第一章においてカルタゴと古代ローマの対決の因縁から、両国の興亡が要約されてある。これは、大部のローマ史等を全然読んでいない人にとっても、本書への興味にとどまらず、古代地中海史への導入と更なる興味を呼び覚まされる。

2.全体に、訳書であることを感じさせない「読み物」となっていて、且つ、謎解きの推理の部分も明晰さも失われていない。血湧き、肉踊る「英雄伝」、徐々に、吸い込まれていく。 3.訳者作成の地図上を推論に従って追って辿るとき、あたかも自分がルートを行軍しているような気分になる。ただ地図がもうすこし大きくはずせたらと。

4.少年期を戦中に過ごしたものには、ハンニバルの補給を軽視した行軍は、日本軍のビルマ侵攻を、ローマ侵入は日本軍の中国大陸侵入を想起し、これが古代の物語りかと訝った。原著者は「序章」でポエニ戦争をヨーロッパでの第二次大戦を対比している。

あの峠の名前を知っていますか? ★★★★★
読者は、ハンニバルの越えた峠の険しさを、思い知る。読んでいくと、だんだん空腹になってくる。寒くなってくる。疲れてくる、でもやめられない。そして峠の頂上でハンニバルに「眼下を見よ」と言われると、読者は、イタリアの平原を眺望できる。すくなくとも私はそこで「ああ」とつぶやいて本を置いた。著者は登山家。数年間アルプスを歩いて、登って、道に迷ってこの書物を書いた。塩野さんの本ISBN:410309611X との重複は少ない。おしむらくは肝心の地図が見にくいこと。でも、その峠を知ると、ハンニバルが首都ローマを攻めなかった理由がわかるような気がする。夢にまで見た目標があまりに低すぎたのではなかろうか。むろん、一万尺の上の心は知りようもないが。