本書は「基礎編」となっているが、これは初学者用ということではなく、EU法の「骨格」のための本ということである。内容は決してやさしくはないが、これはEU法独自の難しさを体現しているからである。筆者の説明は非常に丁寧で、きちんと読んでいけば、EUを支える法体系が理解できるようになっている。