書店に、ためし読み用のサンプル冊子があったので
何気なく読んでみて、いきなりハマりました。
この作品も先生も全く知りませんでしたが、
続きが気になって思わず衝動買い。

ストーリーは静かに音楽的に進んでいきます。
縫原教授、素敵すぎ。
肉食好きからすると、全然ガツガツしてない縫原がじれったい！
もっとイチャイチャシーンも見たかった、という不満はあるものの
そこがこのお話の雰囲気を高めてくれている部分もあり、
難しいところです。

主人公・貴和子のバレエに対する夢・挫折など
恋愛以外の部分もしっかり描かれています。
その辺は期待していなかっただけに高評価につながりました。

まぁ真っ直ぐで美しくて可愛らしくて、
素直に心から応援したくなる主人公です。
幸せな気持ちになれる一冊です。

この作者のＢＬじゃない作品を初めて読みました。

内容が非常に薄っぺらいです。
評価が高く、三浦しをんさん絶賛の帯もあって、期待していただけに残念です。

最初から最後まで、何が言いたいのかはっきりしていなくて、読んだ後の印象が残りません。
28歳まできちんとした恋愛経験の無い主人公が、なんでふたまわりも上の男性に惹かれるのか。
そこの描写がもっとあればいいと思いました。
外見が魅力的な主人公という設定も生かしきれていないと思います。

朝日新聞の書評欄で褒めちぎっていたので試しに読んでみましたが、ひどくがっかりさせられました。
お互い恋愛対象とはなりにくそうな、ふたまわりも歳のはなれた男女がどのように惹かれあっていくか
という過程を、必然性のあるエピソードとか気の利いた会話とかの細々したディティールの積み重ねで”解き明かす”ことこそが
この手の物語に求められるものなのに、そんな工夫がぜんぜんないので、読み進めていってもなるほどぉとか、
そういうこともなくはないかもね、と思わせるような説得力をまったく感じませんでした。
そもそもしょっぱなからお互いがすでに好きあってたというスタートそのものがズルイというか安直だし
（漫画、ドラマを問わず恋愛ものって恋が始まる瞬間が物語のいちばんの肝だと思いませんか？）、
百歩譲ってそれは許すとしても、そこから生まれていく二人の心の変化とか揺らぎみたいなものが
全然描けておらず、ただなんとなくぽーと思いついたことを、ただなんとなくぽーと書いているだけ・・・という印象しか残りませんでした。

追記：
大学教授氏の人となりが全くといっていいほど書かれていないことには、特別なねらいでもあるのでしょうかね？
そこんとこもすごく気になりました。

この作家さんの漫画は相性のいい人・悪い人がはっきりしてるなと思います。
恋愛部分は夢というか、ファンタジーだなぁという感じなのですが、私はそこがとても好きです。
てっきりラストは…（ネタバレになりそうなので明言は避けます）だと思っていたので
ちょっとそこは残念でした。二人のもっとベタベタした所が見たかったです笑

何となくジブリみたいな雰囲気があるなあと思いました。何ていうんでしょ…こう…切な爽やか系?遠い場所から花火を見るような…波の音を聞きながら朝に一人でコーヒーを飲むような…ジブリ映画の「天空の城ラピュタ」「耳をすませば」「おもひでぽろぽろ」みたいな感じです。上記の作品が好きなら好きなはず…かも。