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歴史が教えるマネーの理論

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: ダイヤモンド社
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政府の責任 ★★★★★
「第一次世界大戦景気で沸いた日本経済は、
その終戦に伴うバブル崩壊(1920年恐慌)により深刻な不況に陥ります。
同時に日本経済は長期のデフレ状態に突入しました。・・・
日本企業の問題点に不良債権処理、中国デフレ論など……当時の議論を追うと、
あたかも今週号の『週間ダイヤモンド』を読んでいるかのような錯覚にとらわれます」
政策レジームの「認識」がデフレを生む過程を学ばせていただきました。

「原始的な数量説が考える「マネーの量と物価間の比例的な関係」は、
近代社会に入り持続的な経済成長が始まるとその魅力を大きく減少させます。・・・
現在の経済学が考えるマネーと物価の関係は・・・
「現在から将来にかけてのマネーの量の予測が現在を決める」という理解に着地します」
原始的な貨幣数量説「物価はマネーの量に比例する」
 =「現在の所得・マネーの量」が現在の物価を決める
 =「将来のことがわからない」という「将来予想(将来も現在と同じ)」を考慮したモデル

「投機アタックは本当に批判されるべき行為なのでしょうか?
私はそうは思いません。・・・自由主義経済が人々の自由な経済活動を基本とする限り、
「人々が儲けるチャンスをみすみす見逃すこと」を前提にした制度には欠陥がある……、
つまりは、「投機的アタックを起こすような状況を作り出す、政府の責任こそを問うべきである」と考えられます」
歴史をプラクティカルな経済学で「読む」 ★★★★☆
 本書では、歴史を題材として、貨幣と物価、為替、金融政策に関する標準的・実践的な経済学をベースに解説する。論理的にかつスッキリと整理されているので、読みやすい。歴史も、こうした見方ができるようになると、興味をかき立てる素材となるだろう。
 最後の佐藤雅美氏との対談では、田沼意次の先進性について語られる。
マネーの基礎=本質を説く、入門テキストを超えた面白さ ★★★★★
筆者は大学の准教授だから、おそらく大学1年生でも判るようにと意識して、マネー、価格、金融の基礎的な原理を判りやすく説いているのだろう。それでいて単なる入門テキストを超えた面白さが盛り込まれている点で秀逸な内容。何ごとも基礎は本質でもある。経済の分野でマネー、金融問題ほどジャンクなデマゴギーが世に溢れている分野はなかろう。マネーを理解することが私達にとってどうしてちょっと難しいのかについても、示唆的な洞察が語られている。現下の金融危機の中で、マネーと金融をスケープゴートに仕立て上げ、「利子を生み出す現在のマネーは搾取の道具だ」とか「そういう搾取の仕組みはロスチャイルドが作った」とかいうトンデモ論がやけに売れている今日、本書のようなきちんとした本を読んで目からうろこを落としてもらいたいものだ。トンデモ論に感化されて「目からうろこが落ちました」なんて言っている人々は、ますます分厚いうろこを装着しているだけなのだから。
歴史がおもしろいですね ★★★★☆
原始的貨幣数量説(貨幣の量がインフレ率を決める)、新古典派の貨幣数量説(貨幣の量と経済成長がインフレ率を決める)、から動学モデル(「期待」がインフレ率を決める)までを簡単に説明するのが第一部。そのモデルを為替取引に拡大するのが第二部。それで第三部は金融政策の歴史を扱う。全体を通じ、理論によらずに歴史的な事実から経済現象の原理を説き明かしているので、分かりやすい。歴史に興味のある人もおもしろく読めるでしょう。特に、第三部では菅仲(諸子百家の偉い人)なんかも出てきて雰囲気を盛り上げております。菅仲は2500年以上前に、「売りオペ」「買いオペ」をやっていたそうな。中国ってすごい。っていうか、金融政策は、それからあまりにも進歩していないのではないかと思える。仕方のないことなのだろうか。
無駄を削ぎ落とされてはいるがハードな内容 ★★★★★
興味深い歴史的事象を取っ掛かりに
初心者でもすらすら読めるよう書いてはあるが
なかなかどうして、無駄を削ぎ落とされ
ハードな内容の詰まった良書である。

きちんと読みこなすには、経済学史や金融史の
基礎的な知識があった方がいいのだが、
本当に系統だった論理展開がされているので
丁寧に納得しながら読み進めていけば
これ一冊で貨幣理論の考え方の基礎が
身についてしまうのではないだろうか。