雅で艶やかな京都の花街の年中行事を美しい写真でご覧ください
★★★★☆
五花街と呼ばれている祇園甲部、祇園東、先斗町、宮川町、上七軒の京都花街組合連合会に加盟する5地区(芸舞妓の所属する地域共同体)の舞妓さんや芸妓さんの年中行事を写真と丁寧な文章で紹介した本です。
内容は、祇園の四季、祇園の歴史と四季、花街のしきたり、お茶屋遊び、京舞 井上流、花街をささえる人々、祇園と文人、祇園の名妓たち、祇園むかし語り―岩井小末さんに聞く、です。
祇園の花見小路を中心に、歩いている舞妓さんの姿と足元の石畳、バックに映るべんがら格子と犬屋来の風情から、艶やかさと妖艶さが受け取れます。
様々な写真に撮られているだらりの帯と足元のぽっくり、花かんざしと振袖をまとい、美しく独特の化粧をした舞妓さんや芸妓さんの姿には京都の花街に流れている洗練された美しさが感じられます。
4月1日から30日にかけて祇園甲部歌舞練場で開催される「都をどり」の写真や、6月中旬に上演される「五花街合同公演」などの写真も掲載してあり、解説も詳しいものでした。他に5月1日から24日にかけて先斗町歌舞練場で上演される「鴨川をどり」、4月15日から25日にかけて上七軒歌舞練場で上演される「北野をどり」なども有名です。
もなかで出来ている福玉も興味を惹きます。新年のお祝い、言わばお年玉のようなもので、大きな玉の中には様々な小物が詰められています。贔屓筋の旦那衆や置屋の女将さんからのプレゼントで、京都の花街らしい風習です。また福が舞い込む(舞妓む)と言われている源氏名を記した千社札(花名刺というそうです)についても紹介されていました。
筆者の杉田博明氏は、京都新聞社編集局編集委員の後、著述業にかかわった方で、カメラマンの溝縁ひろし氏は「Photo‐Houseぶち」を設立し、日本写真家協会会員です。
歴史と伝統もわかる
★★★★★
他の写真集の典型「舞妓と花街の一年」だけでなく
芸舞妓さんの舞の流派「井上流」の成り立ちや
花街を支える人やお店も美しい写真と共に紹介されていて、読みごたえばっちりです。
また、近代の祇園の名妓や祇園ゆかりの文人などについても書かれていて、
写真を見るだけじゃなくて、読み物としてもかなり面白く出来上がっています。
まだ花街についてよく分からない自分に買ったのですが、
しきたりに至るまで丁寧に紹介されているのでとても為になりました。
写真を見てうっとり、文を読んで納得、な一冊だと思います。
祇園を知りたい人必見!
★★★★★
京の祇園で生活する人々の日常が舞妓、芸妓を中心に美しい写真と文でわかりやすく説明されています。舞妓、芸妓を支える周囲の人たちがあってこそ祇園の生活は成り立っているのだと思いました。ため息の出るような美しい写真を見ながら読み進むと作者と一緒に祇園の街を歩いているような錯覚に陥ります。祇園を知りたいと思っている初心者の方必見です。
京の花街 祇園
★★★★☆
京都の祇園で生活する人々が、舞妓、芸妓を中心に美しい写真と文で紹介されています。舞妓、芸妓の四季の暮らしや、その生活を支える裏方さんについても詳しく説明されており、祇園をもっと知りたい人、舞妓、芸妓に興味を持っている人には、読みやすく手頃な本です。
京の花街 祇園
★★★★☆
京都の祇園の舞妓さんや芸妓さんに興味があって購入しました。
祇園に生きる人々の生活が舞妓、芸妓を中心に初心者にも良く分かるように書かれています。杉田博明氏の豊かな知識と、溝縁ひろし氏の美しい写真により、読んでいくうちにさながら祇園界隈を歩いているような気持にさせてくれる本です。