コンピュータの進歩により、英語教師だけでなくExcelは教師に必須のものになりました。
例えば、平均点が同じ50点でも、「100点と0点が半々の50点」と「60点と40点が半々の50点」ではクラスの特徴が大きく異なります。
前者では明らかに学力格差が生じていて、問題のあるクラスだと判断できます。
これからは、ただ平均点だけに目を向けるだけでなく、その内容（点数の分布）なども考慮する必要があります。
複雑な計算も、Excelを用いることで計算や表作成が簡単に扱えるようになり、仕事の効率も良くなります。
この書籍では並び替えといった単純なものから、アンケートの集計法、ヒストグラムなどさまざまな使い方が紹介されています。
研究に関するExcelの使用法もありますので、英語教師以外の方にもおすすめします。
（2007年にマイクロソフト社から「Excel2007」が発売されましたが、Excel2007はインターフェイスが少し違うため、そちらをお使いの方はあまり参考にならないかもしれません）

　本書は統計やリサーチの経験がないという方から、知識はあるけど実践に活かす時間がないといった方まで、幅広い方々に役立つ本だと思います。

　現在では、Excelに成績を入力する、というところまでは多くの先生方がすでに実践していると思いますが、本書ではExcelの機能をフルに利用して、今後の授業・テスト改善に活かせるちょっとした統計・リサーチのアイデアが分かりやすく紹介されています。

　Excelはまだ使ったことがない、使っているけど平均点など単純な統計しかしたことがない、あるいはリサーチをしたいけどSPSSなどの本格的統計ソフトを買うのはちょっと、という方々に特にお薦めの１冊です。言語教育で実証研究をしたいという学部生にも役立つでしょう。