トラ・トラ・トラ! [DVD]
価格: ¥1,490
1941年12月8日の、日本軍によるハワイ真珠湾奇襲攻撃、太平洋戦争勃発へ至る日米の確執を双方の立場から公平に描いた、画期的な一大戦争スペクタクル超大作。アメリカ側監督にリチャード・フライシャー、日本側監督に舛田利雄、そしてアクション監督に深作欣二。それらを最終的にプロデューサーのエルモ・ウィリアムスが統括するという合作スタイルで、前半は日本がアメリカに対して開戦へと踏み切るさまが緊迫感をもって描かれ、クライマックスでは鉄と鉄とがぶつかりあう戦闘シーンがまさに本物の迫力をもって繰り広げられていく。
当初日本側の監督は黒澤明だったが、未だに詳細不明な謎の理由で降板。しかし彼が携わった脚本はそのまま活かされて撮影は続行されたので、ドラマも非常に充実。アメリカが日本を戦争に誘い込もうとしている節を匂わせているのも、当時の風潮としては大英断だったろう。史実を大いにねじ曲げた『パール・ハーバー』と比べるまでもなく、本作の正当性は一目である。(的田也寸志)