オリジナル・サウンドトラック「ロード・オブ・ザ・リング」
価格: ¥2,520
映画スコアの第一人者であるハワード・ショアは、類まれなる現代的感性で、この『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の第1弾を世に送り出した。中心に英雄物語というテーマをきちんと据えながら、この大作は、力強いリズムの威力と、過去何世紀もの音楽的要素を内包した幅広い音楽性(ルネッサンスの牧歌的な趣のある<2>からあのプロコフィエフの影響を受けた激しく、ドラマチックな<7>まで)によって生命を吹き込まれている。
このスコアに神秘的で魔術的な雰囲気を与えているのは、あちこちで使われている重厚な合唱の音色だ。なかにはかなり不吉なゴシック調のものもあり、これに比べたら、あの『スターウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』の"Duel of the Fates" など明るい曲に聴こえてしまう。
エンヤが提供した曲(<10>と歌詞付きの<18>)は心地良い静寂をもたらしてくれる。しかしやはり、サントラ愛好者とホビットのファンに長いこと愛されるのは、ショアがワーグナー的壮大なスケールで書いたオーケストラ・スコアの方だろう。(Jerry McCulley, Amazon.com)