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P2〈下〉 (新潮文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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退屈とまでは言わないが ★★☆☆☆
はっきり言って退屈だった。最初の導入は面白いのに、ページを捲る毎につまらなくなる。謎解きはかなり表層的で、「そんなことは今までも言われてきたことでしょ」の域を出ない。確かに興味深い部分もあるのだが、掘り下げが浅いので、逆に引いてしまう感じ。
暗号の謎も1回きりで大したことないし、暗殺者との追跡劇も、何回も簡単に逃げ延びてしまうので緊張感ゼロ。
ヴァチカンの暗部を軽く読むのには良いかもしれないが、質の良いサスペンスとはとても呼べない内容だった。
2018年9月29日午前1時 ★★★★★
現在と過去、ヨーロッパとアメリカ、時間と空間の往還のなか、物語は大団円へと突き進む。今明かされるヨハネ・パウロ一世暗殺の真相とは。主人公サラの機転に満ちた行動とカタルシスを感じさせる最後の大逆転で、上巻に比して読後の満足感も大。個人的にはやはり読んで正解の佳作でした。

「信者たちは、教会がやってきた金の悪用の、ほんの一部を知っただけでぞっとしますよ。パウロ六世は、たとえ本人に罪がなくても犯罪人とみなされる。ヴァチカンの役人に不正資金を洗浄させたり、教会が断罪した商品を製造する会社への投資を命じたといってね。たとえば、避妊薬や避妊具、武器の製造会社ですよ。」(160〜161頁)

作者のL.M.Rochaは、法王暗殺の犯人に直接取材して本書を著した由。また、法王が死亡時に持っていた書類や日記といった証拠書類は、2018年9月29日午前1時に公開されるとのことである(280頁、訳者あとがき)。これは今後も目が離せないではありませんか。

いずれにせよ、史実と虚構の間の歴史の薄暮を見事に描き切って、読んだら止められない一書でした。