フォーレはサン=サーンスの弟子にあたる作曲家ですが、
サン=サーンスとは裏腹に、目だったことを好まず、ひっそりと
暮らすような人だったようです。曲にもそれが現れていて、
リストたちのように「聴いて下さい見て下さい!」という感じではなく、
自分の日常の中にひっそりとある小さなロマンスのようなものを
追い求めている印象を受けます。
ノクターンも、とてもキレイな曲で、フォーレのつつましやかな
ロマンスに対する気持ちが、演奏者をぐっとつかみます。
ノクターンの楽曲の構成としては、フォーレの場合、
緩ー急ー緩
という形で書かれています。初めと終わりはおだやかですが、
中間部がとても激しく、情熱的なのです。
その気持ちの起伏のようなものをうまく表現できると、
かなり弾き応えがあり、聴き栄えのする曲です!
特にオススメは2番と5番と13番!
フォーレは後期になると、耳が悪く、音の幅がとても狭い
重なった曲を多く書いているので、13番なんかは不協和音のような
曲ですが、それがとても美しく、人生の深みを感じます。