これまでのキャリアで刺激的なサウンドを作り上げてきたにもかかわらず、Jay-Z の「I Just Wanna Love U」で聴けるファレルのヴォーカルはアルバム全体を引っ張るには力不足だ。けれども、N.E.R.D.の選んだテーマ――ドラッグの持ち込み、ストリッパーの同伴、クラブでの偽りの情事、どいつもこいつもくだらない奴ばかりだという気持ち、などなど――は、ポップスターたちやその地位にあこがれているなら興味を引かれるかも。それにジャミロクワイ風の「Things Are Getting Better」と本作でもっともエキサイティングなトラック「Rock Star」は、見事にそのスタイルを深化させている。だが惜しいことに「Rock Star」は、ビースティ・ボーイズの傑作「So What'cha Want」にあまりに似すぎていてインパクトが弱い。ネプチューンズは世界的なスーパースターとして経験を積んできたかもしれないが、お馬鹿(nerds)なところはあいかわらずだ。(Rebecca Levine, Amazon.com)