一体いつの時代の出来事だろうか
★★☆☆☆
動物実験は現在も行われています。
人間が病気に罹ることがなくならず、薬品の開発や新しい治療法が求められる間は動物実験はなくなりません。
この本では、すべての実験動物が苦痛の伴う処置をされ、劣悪な飼育環境で傷みと共にその命を終えるかのような表現がされています。一体いつの時代の出来事だろうかと思ったら初版平成13年ではありませんか、これよりずっと以前から動物実験に関しては、研究機関毎に厳しいガイドラインが設けられ、それに沿わない動物実験は行うことができなくなっています。
研究者は常に3R(Replacement:代替、Reduction:削減、Refinement:苦痛軽減)を念頭に動物の命を頂き仕事をし、またその仕事に誇りを持っています。
そのような研究現場での現状調査をしないまま感情的に書かれた内容です。ともすれば職業差別にもつながりかねない内容に憤りを感じています。
シロちゃんのような事例をクローズアップして行政を動かすことは時に必要と思います。
しかし、飼育放棄、動物保護センターでの殺処分と動物実験を並列にして「悪」とするのはいかがなものか。これを読んだ子供達が、生命科学の研究者に対してどんな感情を抱くのか。
ペットが欲しいと思う子どもに読んでほしい
★★★★★
ペットブームの昨今、流行のペットがあると何十万円でも、簡単に買ってしまう時代。
「ほしいな」「買おうかな」と思ったら、そして現在ペットを買われている方も
「命のバトンタッチ」(今西乃子 著)も是非、読んでほしい。
子供たちに読んでほしい本です。
★★★★★
30分で読みきってしまいました。まだ、涙が止まりません。
字も大きいし、解りやすく書かれてて小学校中学年以上なら読める本です。
私は、小学校教師の卵ですが、いつか私が受け持つ子供たちにはこの本を読んでほしいと思います。
可哀相だから、酷いことだからって、子どもたちに知らせないことは『優しさ』でも『愛情』でもないのではないでしょうか。
それは、隠蔽していることになんら変わりありません。
これは、人間の恥ずべきことで、見詰めるべき事実です。
大人も、子どもも、もう一度見詰めなおすべきではないでしょうか?
『命の何たるか』―――人間は、決して崇高なる存在ではありません。
実験犬シロの事件が行政を動かし、動物実験払い下げが廃止に
★★★★★
小学生向けに書かれた本だけれど、あまりに残酷で読ませるのがためらわれるが、
この本の中に出てくるように "子供たちにも知らせるべき事件" だと思うし、
大人にもぜひ読んで欲しいことが書かれている。
国立病院で動物実験によりひどい扱いを受け、死ぬ直前に救出された犬シロの事件は、
マスコミで取り上げられたことにより、1か月で1万名もの署名が集まり、行政を
動かして、保健所や動物管理事務所からの動物実験への払い下げが廃止された。
これは、mimi (著) 『Dear,こげんた―この子猫を知っていますか? 』に書かれた、
子猫虐殺事件が3万人の署名により検察庁が動き、犯人が逮捕され、動物愛護法違反
により異例の実刑判決を受けたことと似ていると思う。
一人一人が声を上げて行動していけば、社会は変わっていく!
年間約40万匹もの殺処分される犬猫、いまでも動物実験により虐待を受けている動物たちがいる。
一人一人が声を上げ、可哀そうな動物たちがいない社会にしていかなければいけないと思う。
シロのねがいを貴方にも・・・
★★★★★
まず残酷な写真、絵などは一切ありません。
表紙を見て頂けるとわかりますが優しい挿絵と
わかりやすい文章(実話)で構成されております。
この本では、実験犬シロのお話しに入る前に
無責任な飼い主達が安易にペットを保健所に
連れ込み安楽死させてくれるという間違いや
実は保健所で働いてる方の中にも心を痛めて
る人達がいるということを最初に教えてくれます。
保健所に連れて行かれても健康で人懐こい犬猫は
実験として使われてしまいます。
(これを払い下げといいます)
実験犬シロとは、まさにこの払い下げされた一歳の
犬のお話なのです。