思えば、探偵小説は、世の中には悪というものが存在するのだ、ということを子供心に学ばせてくれた、格好の教科書だった。
学んだことその一、人はみかけによらない。いい人だと思っていた人が意外と犯人だったりするものだ。学んだことその二、被害にあったらどうするか?泣き寝入りはダメ。頭を使え。味方をさがせ。
世の中の悪に対して、どう立ち向かっていけばいいのか、ケストナーはまっすぐに書いています。
賢く、かつ、勇敢であれ、と。