はたこうしろうさんの絵がかわいい、お気に入りの一冊です。

（あらすじ）ある晩、息子のトーマスと一緒にプラモデルを組み立てていた父親は、息子から「どうして大人は遊べないの？」と聞かれます。子どもが寝た後でその事を考えていた父親は、偶然流れた流れ星に『一日だけでいいから子どもの時のようにしてください』と願います。翌朝目が覚めた父親は本当に子どもに戻っていました。おいしく感じていたコーヒーやタバコはとてもまずくなりましたが、息子と一緒に思いっきり遊べて（もちそん正体は明かさず）、大声で泣いて…。子どもならではの不自由さも感じますが、「もう帰らなくちゃ」という息子に「もうちょっと」と付き合わせます。

＊一日だけあの頃に戻れるなら…私は一緒にいた友達みんなに優しく親切に接したいと思います（汗）小学校中学年〜高学年向き

ウルフ・スタルクといえば、私の頭の中では、挿絵は“はたこうしろう”さん、というふうに結びついてしまっているのですが、それほど文章と絵がマッチしていて、かわいい絵本です。
子供はどこの国の子でも、パパと遊ぶのが大好きなのですね。でも、どこの国のパパも、やっぱりお仕事で忙しいのですねぇ。
流れ星に願いをかけて、ちいさくなったパパが、我が息子トーマスと遊ぶ様子は、はらはらどきどきしますが、とにかく楽しい！トーマスと同じ目線で見直す世界は、きっといつもと違って、新鮮でわくわくするものだったでしょうね。読んでいて、もう一度、小さかった頃の子供と、くちゃくちゃになるほど遊んでみたいなあ、という気持ちが湧き上がってきました。

「どうしておとなは遊べないの？」
息子トーマスの質問に、パパは流れ星に願いを託した
「私を子どものときのようにしてください」
久しぶりに小さくなったパパはきちんと遊べるのか？
この本の題材はよく使われるが、ウルフ・スタルクが手がけると新鮮になる
それは、揺れる心や、微妙な心を、優しく描く作家だから

この本では、小さくなったパパと遊ぶ子どもの楽しい心だけでなく
子供が備え持つ可愛さをパパが小さくなって遊ぶ事で体感するところにある
最近忙しくて子供とじっくり向き合ってない大人の人へ
子供がいかに可愛くて、沢山欲しくなる気持ちがわかる本

ある日、突然、ちいさく（年齢が）なってしまった「パパ」が主人公。
とにかくしゃれていて、やさしくて、その実、奥の深い話です。
はたこうしろうさんの絵が、作品の雰囲気をいっそうひきたてています。
スウェーデンの原書ではどうなっていたのだろう？と思わせる、絵と文との絶妙の配合が効いています。
さらっと読めて、楽しめて、でも心に残る本。

世のお父さん方に「父の日のプレゼント」として贈ってはいかが。

「遊べない大人って？」そう思う大人って多いんじゃないかな。
本当に忘れていた「あの日」帰るために何気に願うと、願いがかなう。
願いがかなった時に大人は何をするのだろう？子供なのに大人の行動をする描写がいい。自分の息子と遊ぶ姿がとってもほほえましい。でも遊ぶ時間が足りない…。そんな焦りと息子への思いがにじみでている作品です。

子供の気持ちは子供になれ!!　もう一人子供がほしくなる、かもよ？