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思い出のマーニー〈上〉 (岩波少年文庫)

価格: ¥672
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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孤独なみなしごアンナが、海辺の田舎で体験する幻想的で美しい夏  ★★★★★
 みなしごのアンナは、ロンドンの養親プレストン夫妻になつかず、夏休みには転地をかねて海辺の田舎へ送られる。温かい年輩夫婦の家では、いくらか緊張せずにいられても、誰とも打ち解けられず、一人寂しい日々を過ごす。そんな時、海辺に近い「しめっ地」にある屋敷の美しい少女マーニーと出会い、二人はたちまち仲良しに。ところがマーニーには、どこか不可思議で古風な感じがつきまとってい…… 。
 タイトルにあるマーニーがなかなか登場せず、かなりじらされるが、随所に「静かな、灰色の、真珠のような感じ」の神秘的な美しさに満ちた描写があって、うっとりさせられる。
 そして、アンナの不幸な生い立ちや暗い性格の理由も明らかにされ、少女の孤独の深さもまた痛いほど伝わってくる。だからなおのこと、初めての友達マーニーはアンナの妄想ではないだろうか……。村人はもちろん、読者もそう思わされてしまい……
下巻を読まずにいられなくなる。
大好きな本です ★★★★★
児童小説ですが、二十歳を過ぎてから読みました。
最近久しぶりに再読して、この小説の舞台が気になりグー○ルアースで探したら、なんと見つけてしまいました。
小説ではリトル・オーバートンになっていますが
「バーナム・オーバリー・ステイス」というところだ思われます。
残念ながら「しめっ地屋敷」は現在はなく小さな家が二軒ほど立っていました。
でも風車小屋はあったんです。なんだか感動してしまいました。
しめっ地屋敷以外はあの地図とほとんど変わりません。
小説の世界と実際の写真が重なってまるでそこに行ったかのような気分になれました。
アンナが彷徨ったしめっ地と砂浜・・・孤独なアンナの気持ちが痛いほど伝わるお勧めの小説です。

心暖まる素敵な物語 ★★★★☆
不幸な生い立ち故に全ての他者に対して心を閉ざしていた少女が、転地療養のため訪れた海辺の村での運命的で不思議な出会いを通じて心を解きほぐして行く物語。
ファンタジックで心暖まる素敵なお話です。
ことあるごとに泣いてしまった ★★★★★
下巻のカバーの風車の絵に惹かれて購入しただけです。でも読んでみたら、なぜ?マーニーの気持ちが分かりすぎて、又は切ない表現に、涙がこぼれました。

友だちも居ない。学校ではいじめられる。親に愛されているとも思えない。楽しめない。人と関わりたくない。それがこの物語の主人公。

彼女は当時でこそ、だけれど、今だったら不登校とか引きこもりって呼ばれちゃうんじゃないかな。私は実際不登校だったんですけど、本当に読んで泣けました。悲しい運命、でもそれは通過地点に過ぎない。人生はどんどん過ぎてゆくから。

こんな物語が何年も前に書かれた事に驚く。でも、逆に自信が持てた。彼女は愛されていた。また、みんなもマーニーを愛している。マーニーが登場するまでの物語は、まるで、これまでのアンナの生活そのもの。退屈な雰囲気が読みにくいかも知れない。でも、マーニーが登場してから、どんどん引き込まれていったし下巻は一気に読んでしまった。
大人の方にもおすすめ。
マーニーはアンナのことを知っていたのだろうか? ★★★★★
この手の話は好きで、かなり読んだつもりでしたが、まだこんな素敵なのが
残ってたなんて。後で調べたら、最近復刻したとのこと。復刻の努力をされた
方々に感謝。

イギリスの児童文学です。孤児のアンナは、夏休に療養のため海辺の
小さな村に滞在し、そこで不思議な館とそこに住んでいるという少女、
マーニーと出会います。2人は互いにひかれ合い、無二の親友となるの
でした。ひと夏だけの、でも永遠の。

この物語の魅力は、詩情あふれる風景描写やマーニーのキャラクターも
さることながらアンナの心とその変化にあると思います。10代はじめの
やりきれなさを体験した人なら、アンナの気持ちや行動に共感を持って
読めるでしょう。嫌いなわけではないけど、何だか鬱陶しい大人たち。
誰とも付き合いたくない。ひとりがいい。

物語の後半、アンナは夢のようなマーニーとの時間から現実へと戻って
きます。そして、思春期の階段を1歩登り、現実の世界をしっかりと
生き始めます。この部分がとてもいい。マーニーとの濃密な時間は、
アンナの心の殻を溶かし、成長させるのに必要だったのだと思います。

最後には、謎が解き明かされます。でも解き明かされるのは事実関係だけで、
マーニーとアンナの心については、読者に委ねられます。読んだ後、
いろいろと空想に耽ってしまい、しばらくは何も手につきませんでした。
是非読んで欲しい物語です。