ある意味「わらしべ長者」と似たお話と言えなくもないと思います。「猫」はなぜ出てこない?
★★★☆☆
自分の娘の婿に「最上の男」をと望むのは、親ならば至極当然の気持ちだと思う。
その気持ちには「種族の差」などありえず、ねずみでも変わらなかった。
世界で一番の相手に自分の娘を嫁に・・・というわけで最初に選ばれたのが万物を照らし続ける偉大な太陽。
しかし、そのお日様は「雲」が出てくると手も足も出ないと言って・・・辞退。
「じゃ、その雲さんに・・・うちの娘を嫁に・・」って、態度をコロコロと変える親ねずみの節操の無さには苦笑。
でも、その雲さんも「私なんて風さんが吹いたらひとたまりもない」と言って、これまた辞退。
いやあ、皆さん「押し付け方というか、逃げ方が上手いですねえ(笑)」
確かにねずみの嫁さんなんて貰っても困るからなあ・・・・・・・。
こうして順々にというか、次々にというか押し付け・・いや、逃げ・・・いや、辞退が続いて、最終的には「同属のねずみ」に到達する。
ここにきて「やっぱり一番はねずみだ!」ということに落ち着いてのハッピーエンド!
何よりもホッとしていたのは、他ならない「娘のねずみ」であったことは言わずもがなと推察。
このレビューの締めは、この疑問を提示して終えたいと思う。
「お話の最後(ねずみの後)に、どうして猫が登場しないの?」と。