これからの子供たちにも伝えたい
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40年ほど前に小学校の図書館で読んだ この本が忘れられなくて探していましたが
アマゾンで発見したときには本当に嬉しかったです
子供のころは 小人や鳩や天邪鬼に夢中になりましたが
登場人物の背景に暗い戦争があるのに気づきませんでした
すべての人が自分よりも弱い立場のものには優しく接してあげますように
そして強く正しく意識高く生きていきますように
子供の頃は小人の空想がよく合う
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いぬいとみこさん然り、さとうさとるさんしかり。海外だとメアリー・ノートン。よく読みました。その中でも、この「木かげの家の小人たち」は最近また読みたくなった本です。ただ、題名が出てこなくてちょっと苦労しました。 ゆりの健気さ。野尻に疎開してからのミルクの調達の難しさ。読み返したら涙が出ました。
続編が出ているのを最近知りました。それもこれから読んでみようと思います。
楽しさと厳しさ……多くの人に読んでほしいです
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小学校の図書館で夢中になり、大人になってやっと買いました。
小学生の頃は、現実に小人たちがいればどんなに楽しいだろうと思ったり、青いコップの神秘性に魅せられたりしました。
戦争は避けないといけませんし、困難な中でもミルクを運び続ける健気さからは学ぶことも大きいです。
ファンタジックでもあり日々を生きる強さを考えさせられもする良い本だと思います。
「くらやみの…」よりは「木かげの…」のほうが気に入っています。
表紙も、私が知っている児童書の中でこの本の表紙がいちばん好きです。
「木かげの家」から旅立とう
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イギリス生まれの小人達と、彼らを世話する森山家の人々。
幸せだったその生活を、戦争が引き裂きます。
ゆりや小人達を守っていた、家族や優しく時間が流れる本の小部屋。そんな、ゆり達の大切な「居場所」を、「戦争」という、とてつもなく大きく理不尽な波がやってきて、めちゃくちゃに壊してしまうのです。
戦争は父を檻の中へと追いやり、信に「非国民」としての恐怖が家族への不信感を抱かせます。ゆりは疎開しなければならなくなり、小人達も危険になった森山家から出ていかなければならなくなります。
守られてた、安全な「居場所」を失うゆり達。けれど、限られた生活の中でも、彼女達はけっして悲観的には生きません。
克子との出会い。つとむ、アマネジャキという新しい友達。
守られていた世界からの旅立ち、それは彼らの「自立」の第一歩でもあったのです。
戦争の残酷さ、悲惨さの中でも、ゆりと小人の子供、ロビンとアイリスの成長は力強いです。未知の世界を切り開いていく勇気と好奇心。
今の子供達には、あるのでしょうか?
この本はお薦めです。戦争の悲惨さを知って欲しい、と思ってのことではありません。(それは私も知りません。知ろうにも、知りようのないことかもしれません)
「木かげの家」から出て、自分の意志で友人のもとへと戻っていったアイリスやロビンを、見てほしいのです。
私達も、私達の子供達も、「木かげの家」から旅立つ力が必要なのです。
戦争がノンフィクションになりつつある今こそ子供たちに読んでほしい一冊
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東京の洋館に住むゆりはやさしい父母と2人の兄と暮すちょっと甘えん坊だけどやさしい小学生。そんなゆりの暮らしを戦争は大きく変えてしまうのでした。戦争に反対した父は投獄され、次兄はそんな父を恥じて自分がお国のためにと険しい顔つきになり、暮らし向きもどんどん険しくなっていきます。そんな中、ゆりは森山家の秘密、昔イギリス人から預かった4人の小人の世話を引き継いだのでした。ミルクしか食せない小人たちのために一人ぼっちの疎開先でもなんとかミルクを手に入れようとするゆり。そして漠然とした外の世界の異変におたおたするだけの両親に代わり自立への道を探し始める小人の姉弟たち。銃撃戦も流血もありませんが読んだあとで「No more war!」の大切さを実感させられる感動作です。