「基礎英文問題精講」を終了した者が、実際の英文を通して問題演習を行うのに適した良書。問題のレベルが「基礎英文標準問題精講」と一致しており、量的にも丁度良い。実際に鉛筆と紙を用意し、自分の訳文を書いて正解と照らし合わせることを丁寧に行えば、必ず自己の英文読解力を向上させられる。

■構成
　1.前期(10題)　2.中期(20題)　3.後期(10題)　…古めの入試問題
　4.典型例題(10題)　…近年の入試問題　

■語数：250〜400語

■難易度：やや易〜標準，一部に「やや難」を含む
　※難しめの短期大学レベルに始まり，標準的な国公私立大学レベルまで対応

■長所
　1)難易度別の3部構成
　　主に英文の難易度をもとに，前・中・後期の3部構成をとっている。
　　各題ごとに「重要類題」として，150〜200語程度の和訳問題が2題程度つく。
　　（巻末の「重要例題」は除く）　

　2)良質の英文
　　問題文は厳選された良質の英文ばかりで，教養書としても機能する。
　　ほぼすべての英文に出典が記されており，原典にあたることもできる。

■短所
　1)書名と難易度のズレ
　　「基礎」と書名に冠されているが，決して易しくはない。
　　姉妹書の『英語長文問題精講』と比べると，基礎レベルという意味なので要注意。

　2)近年の入試傾向とのズレ
　　初版が1994年と古く，その当時と近年では入試英語の現状が大きく変化している。
　　当時は深みのある短文をじっくりと読み込ませるタイプの問題が主流であったが，
　　近年は現代的なテーマを扱った標準的な長文〜超長文を提示し，
　　素早く的確に情報を抽出させるタイプの問題が主流となっている。
　　このようなタイプの問題は本書では対応できない。
　　また，読解問題の一設問として，発音や書き換え，品詞転換を見かけることも少なくなった。

　3)簡潔な解説
　　難解な単語は，辞書が不要なほど詳細に注釈が付けられている。　
　　一方，難解な構文についても解説がなされているが，
　　図解はなく，2〜3行の文章のみであっさりしている。
　　一定以上の英語力がある者にとっては必要十分であるといえるが，
　　解説が詳しい問題集がたくさん出版されている昨今，
　　本書の解説は淡泊と言わざるを得ないだろう。
　　
■結論
　本書は英語が得意で時間的に余裕のある受験生や，
　名文に触れて思考を深めたい受験生向きということになるであろう。
　少なくとも，現代の入試において即座に得点力アップにつながる問題集ではない。
　以上を踏まえ，現行の入試には対応し切れていないので星3つとしたが，
　英語問題集としての完成度の高さは未だ色褪せていない。

本書は使う目的によって満足度が大きく変化する問題集だ。
単に長文を読み慣れたいというだけなら問題数から考えてみてもわかるように☆5に値する。
しかし、この本には下線部の和訳ぐらいの問題しかなく文章全体を把握して答える問題が無い。
よって試験で点が取れるようになりたいという目的この本を買うことはおすすめできない。

高校１年（地方進学校レベル）で習う英文法と基本的な構文が一通り分かっていて、たくさんの英文を読み込んで読解力と語彙力を鍛えようとする人をターゲットにした本です。
もし、高校１年程度の文法・構文の知識が不十分な場合は、解説が少ないとか不親切と感じたりするかもしれません。
私が家庭教師していた頃、文法の基礎と、高校のリーダーを２冊終わらせた教え子に、この問題集をさせていました。効果はてきめんで、みるみる語彙が増えていき、英文の理解、スピードが上がっていきました。
上記レベルの高校生にとってちょうど良い難易度の英文が、たくさん並んでおり、そのどれにも丁寧すぎる程単語の意味が付されていて、適度な分量の解説がなされております。
この問題集を１冊しっかり読み込めば（２０回程度は繰り返しましょう）、センター試験は軽く満点を狙えるレベルまで到達できます。

まだ途中ですが、かなり良いです。解説が少ないという人がいますが、基本的な文法が出来てれば十分です。これが分からないならまず、文法を仕上げるべきです。文法も分からずに長文問題が出来ると思っているのでしょうか?

丁寧な対応と迅速な返信で、とてもスムーズなお取引ができました。 また機会がありましたらお願いしたいと思います。 ありがとうございました。

手頃なサイズなのに情報量がとても多くて、一冊持ち歩けば出先でも学習を進められます。解答は小さな冊子に分かれてますが、本書の方にヒントが沢山入っているので、見ながらもう一度考えるのも良いと思います。