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ウィーン愛憎―ヨーロッパ精神との格闘 (中公新書)

価格: ¥756
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論社
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愛?憎? ★★★★★
読んでいて、少し辛い。
自分の間違いを認めているところからすると、著者は傲慢な人ではない。
しかし、何をしたくてウィーンに行ったのかが明確でない。

ウィーンに行った目的が明確でないので、細かな事件が重大に書かれている。
固有名詞を出してまで書くようなことではないと思う。

私費留学生で、同じ思いをしないようにという老婆心だろうが、
それなら私費留学生用のパンフレットでよいかもしれない。

お話は、ありがちな話だし、契約がからむことは、言葉の障壁は大きい。
日本語では、いいかげんな口約束が、実現される確率は高い。

欧米でそれを期待することが問題なのではないだろうか。
相手の国の文化を理解せずに、そこで暮らそうという点は、著者が傲慢なのかもしれない。

それでも、参考にはなる。
レビュー愛憎。 ★★★★★
中島義道の著作にしては、割とアクの薄い「普通」の本だと思う。

この人の本って、かなり暗いイメージが強いし、偏見を持たれがちだと思うけど、この作品は、あくまでもウィーン滞在中の個人的体験によるもので、向こうの人達の気質が理解出来、面白かった。

三十三歳にして、学問への道を諦めきれずに、単身ウィーンへ私費留学する男の愛と葛藤劇は、怒りと笑いのオンパレードだ。

面白かったのだが、これを読んで、僕が感じたことは、僕は、ウィーンには住めないな・・・という事でした(苦笑

思い出深い本です ★★★★★
私がウィーンにアホダラ留学していた頃(90年代初め)に日本人留学生仲間で回し読みされ、共感を呼んでいました。日本人の教授は「ご本人にも問題があるんですけどね」とおっしゃってましたけど。個人的には、滞在中は悪口ばかり言っていたものの、今では良い思い出ばかりが残る街ですね。まぁそれはそれで記憶の編集作業かとも思いますが。
男女の体験する「西欧」は違うんだよな、と今回改めて拝読しての感想。男の方がシンドイですね。女は特に美人となるとどの国でもチヤホヤされますから、アジア人男性が体験する「西欧」とはまた違った世界観が出来ます。尤も「可愛い女の子」にも歳月は降る訳でですが…。
ウィーン滞在の日本男性たちは誰もあまりいい目に遭ってはいませんでしたが、唯一の例外は「カッコイイ日本男児」でした(爆)。武道を教えている日本男児なんかは例外なくモテてましたし、楽しそうでしたけどね。私が外国で学んだのは、外国に出て、会社や社会的地位等で守られていない場合は、個々が生物体として持っている力(容姿、体格、雰囲気等含めての総合力)が容赦なく試されるらしい、というコト。頭の中にあるモノだけでは無理ですね。人間、結局動物だよなー、と納得したりしてました。中島氏は人間的魅力という点では如何だったのかな。ともあれ、日本の文系インテリ男性が西欧体験を書く場合、結構気取りやら見栄があるような感じが常にしていましたが、本書はかなり正直な一冊です。
しかし考えれば考えるほどに、西欧と関わる文系インテリ日本男児の物悲しさに思い至りますね。ダサく(「卑屈」も含め)ならざる得ない、みたいな。西欧と関わるなら、「英語が喋れるよーになりたい」的な超オメデタ系か、あるいは理数系ルートにすべきだよなー、などと愚考してしまいました。
個人的体験でもある? ★★★☆☆
実際ドイツで同じく研究の徒として滞在していた者として、
肌に感じた欧州中華思想のようなものが、この本でも感じる
ことはできた。しかしながら
この本にある筆者の体験のうち半分近くはむしろ筆者の側に
初動的問題があるようにも感じられる。ウィーン行きの途上での
大ポカであったり、奥様・ご家族のご不幸であったり、
滞在4年にして電話ボックスに大事な本を入れたカバンを忘れる
など、なぜこうも次々とトラブルに巻き込まれるのか、
正直理解できなかった。
このような事柄は「自分で自分を(ないし家族を)守る」という
欧州では基本の「き」であり、申し訳ないが筆者はそれを理解・
体得できていたとは思えない。それを踏まえて考えたとき、手放しで
この本の主張をすべて受け入れることはできなかった。
もちろん筆者も、この本にある一種の「戦い」をむしろ愛していたとも
感じられるが(ゆえに愛憎、なのであろう)、表層的に読者が
「だから日本人はもっと主張しないとだめなんだ」的に極論に
走るべきではなく、是々非々で自立した対人・対社会関係を
確立しなければならない。それができて初めて異文化にある人々と
独立した人格で付き合うことができると感じる。
欧州に長期滞在する人に ★★★★★
部屋を借りる予定がある人には参考になる書です。欧州の建物は歴史のあるものが多い反面、
お湯が出ない、隙間風が入るなどそれぞれの難をかかえている場合が多く、それを解決するためには、
やはり大家さんと対峙するしかない。その時、欧州人というものがどういう気質の持ち主であるかの認識があれば、
解決方法もみえてくるかもしれません。
中島さんは、我慢して屈辱を味わうより喧嘩することを選び、そのやり方と結果がどうなるかも正直に書いています。
さらに一億総中流意識と言われる現代日本人にはつかみにくい、ヨーロッパの根底にあるヒエラルキー意識が、
現地に住む日本人の間にもできあがってしまうものであることも、(書きにくいことであったと思いますが)
はっきり書かれています。
「君のように勝手にウィーンに来る者が一番こまる」
そう伝える眼差しを日本領事館の職員からなげられてから始まる、著者のウィーン愛憎の4年間。
日本の外にどんな国があるのか、貪欲に知ってみようという人にお勧めです。