自分の授業の振り返りにも役に立ちます
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今までの自分の授業を振り返ったり、これからの授業作りに大いに役に立ちました。北原先生のお名前も有名ですし、講演にも出かけられた方も多いと思いますが、この書籍で先生の「授業の幹」がよくわかりますし、英語教師にとって大きな励みになることまちがいなしですので、多くの先生方にご購読をおすすめします。
宝物です
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新出文法の指導では必ず1年の初めに習う文型からたどっていく指導をされています。
以前に習ったものも含めて繰り返し確認をすることでおちこぼれをつくりません。
北原先生の温かい人柄が感じられる本です。
年度の途中からでも始められるものもあります。
まるごと北原先生です
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これは「まるごと北原延晃先生」とも言える本です。
■遊び心がいっぱい
「怒小」「怒大」「怒超特大」。これは「忘れ物をしたときのお約束」に書かれている言葉。「難」「超超難」。これは生徒から長年支持されている学習プリント「ENGLISH EXPRESS」に書かれている言葉です。北原先生の授業は遊び心が満載です。
■まわり道をさせない
数値によるデータ、長年にわたる授業アンケートの蓄積から、学力が上がる、生徒の心理に沿っていると確信したものだけを紹介しています。何よりも高校に進学した生徒達の追跡調査の言葉がそれを証明しています。
■同僚を大切にする
北原先生はご自分の授業スタイルが、どの英語教師にも可能なものなのかを常に考え、同僚の先生方と共に授業づくりをされています。この本も、北原先生の「幹」について書かれたものでありながら、すべての英語科教師にとっての「幹」になりうるものだと感じました。
北原先生の研修会ではいつも肩の荷が降りて、「早く授業がしたい!」という気持ちになることができます。この本を読み終えたとき、あなたもきっとそんな気持ちになれるはずです。
ゆるぎない指導の根幹へと分かりやすく丁寧に導いてくれる本です
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この本は、自分の授業力に課題を感じている英語教師たちを、ゆるぎない指導の根幹へと、ひとつひとつ分かりやすく丁寧に導いてくれる素晴らしい実践指導書である。そのすべては、理論と実践によるデータに裏付けされている。
北原先生による教材は、単に英語を使う動作に働きかけて効率的に記憶させるのではなく、既習語いと表現をコロケーション指導に基づいて繰り返し使う機会を増やし、生徒の目線に立って推測・推論する力を伸ばす工夫がちりばめられている。
例えば、ENGLISH EXPRESSという教材の1年生版(上巻pp. 103-104)と3年生版(下巻pp. 28-29)を比べてみてほしい。1年生では、代名詞が受けているものや人称代名詞の活用をたずねる他に、日付の語句がでてきたら月の名前をすべて書かせたり、familyという語が出てきたら家族に関係する単語を、意味地図を使って引き出させている。3年生になると、「知っている前置詞をできるだけたくさん書きなさい。」として文法のカテゴリー別に習得語いを引き出したり、一つの表現を1年生から2年生レベルへと生徒がたどってきた学習プロセスを思い出させながら別の表現に置きかえさせている。また、「alsoを使わないで書きなさい。」として自然とtooを使わせたり、さらに「超超難」として英語の得意な生徒の心をくすぐる高度な問題も出している。わからなくて迷う生徒のために、生徒の到達レベルに応じてどこを探せばよいかヒントを添えているところも、常に生徒の気持ちになって指導されている北原先生の愛情を感じる。
私もこのENGLISH EXPRESSを実践しているが、本書を読んで改めて感心したのが、wasの現在形は何かと質問するのではなく、「全文を現在形にしなさい。」という文面である。こうすることで、主語によるbe動詞の現在形の使い分けを自然と繰り返し確認させることができる。全員を常に同じスタートラインに立たせ、生徒同士の学び合いの中から生徒自身による気づきと学び合いを育む素晴らしい教材であると思う。
3学年にわたる年間学習指導計画、授業構成、授業のしつけ、教室環境づくり、実践例、英語の歌など、いつ何をどのように指導すればよいかを現場の視点に立って、私たち悩める英語教師のために北原先生が実践されてきたすべてを注ぎ込んでくださっているといえよう。
私自身、北原先生という素晴らしい先生との出会いがなければ、今の自分はなかったと言っても過言ではない。人は自分を変えたい一心で努力すれば、変わることができるのだと実感している。北原先生との出会いによって、私は確かに変わることができた。そして、そのおかげで授業が変わり、生徒が変わっていった。そして何よりも、授業をすることが楽しいのである。
本書は上下巻で構成されている。是非、上下巻とも購入され、自身の授業力向上のために、何度も何度も読んでもらいたい。こうした素晴らし指導実践のノウハウを受け継ぎ、これから教師を目指してくる方々に伝授していくのも、私たちの役目ではないかと思う。
北原先生は毎月ご勤務先で「北研」という研修会を開いておられる。そこに行けば、本書に書かれていることを、北原先生が実践されている現場でさらに深く広く学ぶことができる。北原先生はいつも垣根を低くして迎えてくださっている。
読めばすぐ授業をしたくなる
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現在、英語教育のメソッドには様々なものがあるが、自分の授業に生かしきれるのは、おそらくその一部であろう。この本は学校の英語指導の基本全てを網羅し、一見「寄せ集め」のように見えるかもしれないが、実は、すべて1人の教師によって実際に行なわれて、素晴らしい効果を上げている指導法である。これを実践すれば、生徒は授業をもとに、自学自習ができるようになるだろう。
現場教師ならではの、授業プリント、生徒のアンケート、分析したデータなどにより、指導の効果の裏づけもしっかりとなされている。生徒のレベル、設備等、様々な制約をどう乗り切って指導していくかが実にわかりやすく書かれており、それらに悩む教師には大変勇気付けられることだろう。具体的には中学での指導を取り上げているが、高校の授業でも引き続き行なっていきたいことばかりである。
上巻の主な内容は、以下の通りである。(裏表紙より)
第一章 「北原メソッド」の効果 学力をつけるにはこれが欠かせない! /ふつうの公立中学校を日本一にした指導/授業システム/教育環境/授業内容
第二章 「小学校英語活動とのスムーズなつながり」 小学校でできたと思うもの/発音指導、辞書指導、語彙指導、音読指導/動詞40個のインプット
第三章 「発音指導」発音指導は中学校英語教師の最大のつとめ/音読テスト
第四章 「辞書指導」辞書指導の始め方/辞書指導の実際/辞書指導の効果
第五章 「語彙指導」ビンゴ/フラッシュカード/理論に裏打ちされた語彙指導を/カテゴリー別単語書き/受容語彙と発表語彙を区別して指導する
第六章 「音読指導」語学指導に音読が不可欠なわけ/音読指導の基本/音読はどこまでが必要十分か/ジェスチャーリーディング/音読テスト/音読指導その他の工夫
第七章 「リスニング指導」 LISTENING TRAINING "POWERED"/Teacher Talk/リスニング・ゲーム/オーラル・イントロダクション
第八章 「スピーキング指導」スーパーペアワーク/クイックQ&A/ピクチャーカードを使ったQ&A/スピーチ/スキット/紙芝居/即興スピーキング/Picture Describing