とても興味深く読めました
★★★★☆
特にマンションを購入する予定はないのですが、なんとなくタイトルに興味を持ったので手に取りました。
「〜が一流のマンション、…は三流のマンション」と、素人でもわかりやすい表現です。
ただし、本書は各部に対して、ずっとこの論調で進められているので、若干退屈感を覚えます。
内容は、専門的にはプロとして概ね的確な指摘なのでしょう。さすがにプロの観点で素人ではわからないことを教えてもらえます。
しかし、これだけすべての項目をクリアできるマンションはいったいどれだけあるのだろう?とも感じます。
構造部分、寿命・耐久性にかかわってくる点は譲れないにしても、それ以外の部分は費用対コスト、あるいは住み手の優先度合いを踏まえながら妥協すべき点とそうでないところを読者なりに取捨選択する必要があるのだと思います。
普段考えたことのないところを本書で知ることができたのは、率直に収穫でした。
また、最後のまとめは非常に重要なことを述べてると思います。売り手と買い手、今は売り手の力が圧倒的に強い。買い手もこれに抗するような知識・知恵を得ることが必要なのだと思います。そうすれば、将来自ずとよいマンションが増えていく。マンション業界に限ったことではないけれど、非常に重要な考え方でしょう。
マンション購入を検討している方は、本書に目を通して損はないと思います。
参考になりました。
★★★★★
近くの有名大手と4社が組んだ大型物件。この棟の配置がこの本によると3流マンションになるのを知ったのは収穫でした。このマンションやはりご時世もあり売れていないようです。
マンション関係の本は色々読みましたが、情報量は多く参考になる点が多かったです。
ただし、素人ではなかなかわからないチェックポイントも多く、きちんと専門家に評価してもらうことが重要なようです。
評価ポイントを知らずにマンションを買うと後悔する可能性があります
★★★★☆
私は建築に関して素人ですが、本書は読みやすくてマンションを選ぶ際に注意するべきポイントが良く分かりました。
本書の特長は以下の点です。
1.各テーマ毎に独立しているので、気軽にどこからでも読める。
2.構造の話が、イラストを併用した解説で直感的に分かる。
3.各テーマの最後にポイントのまとめがあり、要点を整理し易い。
例えば以下のようなポイントは素人は知らないと思います。
・売主にゼネコンが入っていたら要注意。
・高さ45m以内なら15階建てよりも14階建ての方がいい。
・戸境壁はコンクリートの上にクロス直張りが一流。
・オール電化よりもガスと電気併用の方が経済的。
サブプライムショック以降、景気が低迷してマンションの売れ行きが鈍っていると聞きます。その為、利用者の立場に立った良い設計のマンションを造る堅実なデベロッパーと、派手な外見や見栄えだけで客を引き付けて、裏では構造で手を抜いてコストダウンして利ざやを稼ぐ駄目なデベロッパーとの二極化が進んでいるそうです。
本書で解説しているポイントを知らずにマンションを買うのは怖いと思いました。
突っ込みどころはあります。
★★★★☆
「二重床は防音上、直床よりベター」「外階段をコンクリートでなく鉄骨でつくるのはNG」
等々、ちょっと首をかしげたくなる記述があります。上下階の音の問題は、スラブ厚とフロ
ーリングの性能で決まるわけで。著者が壁の項で書いている通り、二重床は「太鼓現象」の
心配もあるのは常識ですし。
あと、乾式間仕切りの否定ふくめ、著者はタワーマンションが大嫌いなご様子。著者の好み
で多少バイアスがかかっていることは承知の上で読む分には役に立つ内容も多いと思います。
排水堅管は鋳鉄で!とか。
とっても勉強になりました。
★★★★★
近県のあるマンションの眺望に一目ボレして、流行る気持ちを抑える為にも『勉強しよう!』と購入した初めてのマンション本の1冊。
初学者だったからか、すべての項目が大変為になりました!
著者が「個人的には20mを超える杭を打ってあるマンションには不安を感じる」と書いておられて、それ故上記マンションの購入はとりあえず断念致しました。