「断食」の本ではない。
★★★★☆
「不食」は著者の造語のようです。断食のように「意思の力によってあえて食べない」という苦行的なものではなく、どちらかというと「食べなくても大丈夫なんだよ」というニュアンスです。この本のテーマはただ1つ、「人は食べなくても生きられる」だけです。その理由についての仮説はありますが、理論はありません。著者が3年間も不食を実践しているというのが事実なら、それは認めざるを得ないし、反論してもあまり意味もない。人間は歴史上、ほとんど飢えていたことを考えれば、現代人はカロリーが多すぎるというのは定説といえます。ただし、節食でも断食でもなく、不食とは・・・。著者は不食実践者ですが、ときどき食べています。「断食」ではないので。非常に正直だし、「不食でだいじょうぶなのでは?不食にするとどうなるんだろう?」という好奇心を自らの身体で実践しています。著者はこれを「冒険」と呼んでいます。なんだかちょっと楽しそう。
インドには何十年も食べていない(と称する?)ヨガ行者がいるそうですが、となると、「不食」というのはやはり人間の基本中の基本能力なのだろうか。
考えさせられる、というか、考え込まさせられるような本です。
変わった人だけど…
★★★★☆
最初、変わった文体なので、少し抵抗を感じました。
よく読んでみると、完全不食はしていないようで、「何だ食べてるじゃん!」とも思いました。
が、読み進めているうち、わざと腐らせた刺身を食べたところなど、
「おぉ!」っと嬉々としてる自分がいました。
ただ、文体は最初から最後まで、繰り返しが多い。
無理してページ数を増やしているように感じました。
ですが、私の中では、断食博士の甲田先生の事を知ることがきた、記念本です。
断食中に読むといいかも
★★★☆☆
具体的に食事を取らないで生きた人の例、著者の考察、私生活の挿入を交えて、繰り返し「食べなくても生きていける」と、同じことを繰り返して説かれています。
とにかく似たような内容と力説が並んでいるので、一読し終わるのにあまり時間や労力がかかりません。なので、断食療法などをやっている人が、療法中の空いた時間に繰り返し読むのには都合がいい気がします。
主張の真偽については、他のレビューアーの記にもありましたが、断食・少食を通して独特のハイ現象を経験した人にはなんとなく分かる内容ではないでしょうか。
食べてるやん
★☆☆☆☆
著者は全く食べてないわけじゃないから、説得力無かった。
それがほんとうなら、テレビにアピールするまえにアフリカに行って餓死者を救うべき
★☆☆☆☆
食事の健康法を調べていて手に取った。食事の健康法は大別して、三食きちんと食べなさいという立場と、一日一、二食程度に減らしなさい、という立場に分かれる。しかし、本書はそのいずれでもない。まったく食べなくてもよい、というのだから食事の方法論でもない。健康のための不食ではないから健康法でもない。食べずに生きられる方法を見つけたのなら、毎日4万人の餓死者を救うことができるはずだが、その具体的な方法もない。無人島で全く飲み食いせず1か月暮らす実験をするからテレビで放送してほしい、と巻末でいっているが、そんな暇があったら1日でも早くアフリカに渡り、一人でも多くの餓死者を救ってみてはどうか。著者の肩書に「実践思想家」とあるが、ほんとうの思想の実践とはそういうことだろう。超少食法については柴田氏のほとんど食べずに生きる人―「引き算」の生き方革命をお勧めしたい。こちらはホンモノである。