初心者向けのガイダンスとして
★★★☆☆
著者も本書で言及しているが、一口に設計といっても奥深く、本書のみで到底理解できるものではない。設計フェーズで「何をやらなければいけないか」(方法論)と、「どう設計するのか」(手法)は全く別物。本書は外部設計は前者、内部設計は後者に力点をおいているため、全体のコンセプトがぶれてしまっている。また、著者が「良くない設計」として挙げている要件から設計に至る成果物のトレーサビリティの確保をどう実現するかといった重要な点が本書からは殆ど読み取れない。
マイナス面ばかり書いてしまったが、「設計」というテーマに正面から取り組んだ貴重な本として評価できる。本書をガイダンスとして、各テーマについてはそれぞれ専門書で掘り下げるという位置づけならば、読む価値は十分にあると思う。
システム開発において「設計」をしていく上での手引書
★★★★☆
システム開発における設計という仕事で今自分に足りないものを確認したくて、購入通読
実際に読んでみると、要求定義以降の実装までの設計の手順を詳しく記載されている。外部設計については開発環境に依らずに記載されているが、内部設計は特定のパターンでの設計になってしまっているのが残念だ。ただ概念については自分の勉強不足を痛感される内容が多々記載されていた。DIにおけるFactoryやレイヤーアーキテクチャや開発標準での必要な項目など学ぶことが多かったです。また、外部設計についてもユースケース、画面設計のステップで必要なものを定義してくれている。具体的な手順が記載されているので、そのまま手引書として利用できそうな気がする。
設計を何となくしている人、正しい手順を確認したい人、最適な設計の手順を模索中な人にはぜひとも通読すべき書籍になっている。システム開発において「設計」を行う時には参照できる場所に置いておきいつでも見れる状態にしたい実用的な書籍だ
設計の流れとポイントが分かる
★★★★☆
書名の通り、「はじめての設計をやり抜く」ためのポイントを説明した本。システム開発の流れから始まって、その中で設計が占める位置、設計として行うべき作業とそのポイントまでをかなり丁寧に説明している。将来、ソフトウェアアーキテクトを目指す人にとっては、入門書的な位置付けになるので、早い段階で読んでおくことををお勧めする。ただし、基盤(インフラ)の設計に関しては、それほど詳しい説明がないので、他の本に情報を求めると良いと思う。