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春信の春、江戸の春 (文春新書)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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春信はフェルメールに通じる ★★★★★
本書の”まぎれる”という考えは、最終的には17世紀のオランダの画家・フェルメールに相通じるものがある。浮世絵と泰西名画をつなぐキーワードが、この”まぎれる”なのだ。詳しくは手前味噌だが、「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著という本を読むのをお薦めする。フェルメールの「ギターを弾く女」と、鈴木春信の「蚊帳の外」の二つの絵をじっくり見比べてほしい。光と音が画面の両側から出て交差し真ん中で早川聞多氏のいう ”まぎれる”状態になっている。残念ながら早川氏自身、この浮世絵とフェルメールをつなぐキーワードが”まぎれる”であることを自覚してはいない。本書は早川氏自身が考えるように、単に春画の興味本位の解説書ではないのだが、早川氏の自覚以上に春画の守備範囲を逸脱した哲学書なのだ。光のエネルギーの物理学の哲学書と言っていい。フェルメールと春信は実に見えない赤い糸で連結しているのだ。
最適の入門書だと思います。 ★★★★★
この本の最初の方に、この作者は春画について、川路聖謨という人の書いた『浪速日記』からの一節を紹介しています。とてもいいお話だと思うので、できたら、ここだけでも一度読んでみて下さい。この作者の方の春画に対するスタンスというものもこの一節にとても明確に現れていると思います。内容は、鈴木春信の代表作である春画組物をテキストに、とても、柔らかく、穏やかに、そして、わかりやすく、解説(絵解き)してくれているものです。杉浦日向子さんの漫画や書物などで、こういうものに興味を持たれて、もう少し深く、と思われている人とかには最適の入門書だと思います。