若冲の「動植綵絵」だけをシンプルに扱い、解説などは最小限にとどめ、できるだけ図画を大きく…という企画の意図はよくわかるんですが、肝心の絵の「画質」があまり褒められません。これは撮影の問題だけではなくて、印刷・製版も含めた技術的なツメの甘さがあると思います。ことに「貝甲図」などは、本来の鮮度が全く失われており、はたして編集者はオリジナルを見ているのだろうか？という疑問を抱きます。また、図画ごとのばらつきも目立ち、撮影時期や撮影者なと、条件の異なる版のよせ集めといった印象を与え、この価格を考えると納得しがたいところです。

若冲が好きなので購入してみましたが・・・本の作りは安っぽかったです。どういう意図で装丁とかしたのか・・・個人の感覚、趣味の問題ですが。所有欲は満たされず。

若冲本の中で、コストパフォーマンスに優れた一冊。

動植綵絵だけを集めた本で
装丁中身ともにシンプルにまとめられている。
ページ数は少ないが、絵の拡大も載っているので見ごたえもあり。
「余計な情報はいらない」「絵だけ見たい」方にはお勧め。