20世紀美術が気になったら
★★★★☆
画家同士の繋がりや、当時の時代背景、なぜそれらの運動が起こったのか…など
いろいろと詳しく書かれていて、とても面白いです。
西洋美術史の入門書を読み終えた段階で「20世紀美術について詳しく知りたいなー」と感じた人に
最適な本かと思われます。
ただ、画家の名前が出てきたときに直ぐ作品が思い出せる程度の知識がないと
読んでいてもあまり面白くないかもしれません。
それと、80年代の視点で書かれた本なので、一部情報が古い箇所が見られるのが残念です。
(例えば、“ドイツの芸術界はドイツ連邦制度という事実によって砕かれ、今も砕けたままである。”
と書かれた箇所がありますが、2009年現在ではアンゼム・キーファーなどの戦後世代の登場によって
ドイツ美術の国際的な評価は回復されてきています。)
しかし、画家それぞれの特徴なども勉強できるので
読んで損はないと思います。