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浮世絵師又兵衛はなぜ消されたか

価格: ¥1,993
カテゴリ: 単行本
ブランド: 草思社
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とにかく、ミーハーの私には面白かった。 ★★★★☆
 まえがきにあるように、昭和のはじめまで、「浮世又兵衛」として、天才的な「浮世絵師」と見られていた、岩佐又兵衛が、なぜ、その名誉を剥奪され、画家としての名声までも失ったのか? その疑問を明治時代からの新聞や雑誌を直接調べたその結果が書かれている。

 私は、岩佐又兵衛の名前も知らず、驚くべき絵巻群も知らず、その人が、荒木村重の実子で、信長の虐殺の手から逃れ出て生き延びたことも、のち福井に移り、60歳にして又江戸に移り住みそこで一生を終えたことも知らなかった。そして、彼の人生と同じように彼の残した絵も数奇な運命をたどっていることも。

 知らないものだからでしょうか、興味と好奇心で本から目を離せなく読み続けました。面白かったです。思うに、伝又兵衛、あるいは作者不詳とされている絵も、その絵その物の価値に置いては、だれも否定できないと言うことなのです。
 
 彼の描いた絵のように彼の絵に魅せられた人は、虜になってしまうのでしょうか。その絵からのがれられないようです。膨大な資料を調べられた作者自身も・・・。

 

謎の画家論争の歴史 ★★★☆☆
よくぞ、ここまで調べましたね~・・・というのが第一印象です。
明治から現在までの又兵衛論争の詳細を文献に基づいて、きちんと書かれています。研究の内容をご存知の方には、もちろん、又兵衛が何者かを知らなくても、美術史家や研究者の生い立ちや考えなどを楽しめます。

なぜ、浮世絵の始まりと言われるか(または否か)は、この本に出てくる論文を読めばわかります。

美術関係者では無い方だけに、何故?と素朴な疑問から始まったところに好感が持てます。

思い込みばかり ★☆☆☆☆
この本で納得するようではいけません。確かに又兵衛の再評価は行われるべきですが、それとこれとは別です。この本によれば又兵衛を評価する人は個性的な優れた人物で、又兵衛を評価しなかった人は軍国主義的な偏狭な人なのだそうです。又兵衛とは関係無いところでそういう人達の生涯をだらだら書くのはいかがなものでしょう。また、又兵衛を浮世絵の開祖とする筆者の論には全く根拠がありません。期待して読み始めてがっかりしました。