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格差はつくられた―保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略

価格: ¥2,052
カテゴリ: 単行本
ブランド: 早川書房
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迫力には欠ける。原書ならまだマシかも? ★★★☆☆
知的好奇心をこれでもかっつう位くすぐられたし、自分の政治的スタンスを再考させられた、とても興味深い本でした。
それでも星3つにした理由は2つ。

1、数字・事実の根拠が示されないので検証しづらい。
 自分の主張の裏付けを示すのが、礼儀というか常識ではないかと思うのですが、・・・・
 私の知的経験レベルが低いからそう思うだけ?←判断はお任せします。
 
2、訳が微妙。
 訳者って報道関係の人ではないの?日本語ネイティブのレベルはこんなに低かったっけ?たぶん1度通して読めば、日本語として意味が取りづらいことに気づくと思うんですけど・・・・。
 ある程度英語ができるのであれば、むしろ原書で読んだ方がいいかも。

付記すると、欧州と比較しつつ、というのはとてもうまいと思う。
リベラルの良心と誇り ★★★★☆
国民健康保険すらない国・アメリカの現状。その起源は人種差別に基づいた保守派ムーブメントの政策によるものであり、そもそも移民などのそれを変えようとする人々が選挙で投票することすら不可能であるという「公民権停止」状態にある。「労働組合の組織率低下」もけっしてグローバリズムや技術革新によるものではなく、差別により加入できない人々が増え続けた結果として賃金がまったく上昇せず、簡単に解雇されてしまうのだ、という主張。
切れ味抜群でとてもわかりやすく「今」をノーベル経済学賞受賞の教授が語ってくれる。確かに山形・訳だったらさらに輝きを増すであろうが、オバマ大統領誕生のこの時期だからこその「変化への期待」も高まってくる。
「リベラルであることのすべては民主主義である。」との一文に重みを感じる良書。
アメリカに国民皆医療保険がなぜないのか、そしてなぜ必要なのかがよくわかる ★★★★☆

 2008年のノーベル経済学賞受賞である著者がアメリカの格差社会を生んだ要因とその対策に関する提言を綴った一冊です。
 ノーベル賞をとった学者の論考やさぞ難解なのではと思いきや、これが意外と平易で読みやすいのです。

 かなりざっくり言ってしまえば、この本の言わんとするところはアメリカの格差社会を生んだのは有色人種や移民労働者に対する白人有産階級の偏見と恐れだということです。社会の富の再配分は、非白人のために白人富裕層が負担を強いられるという発想があるかぎり、格差はいや増す一方なようです。

 特に本書は、日本人の目から見れば大変奇妙なアメリカの社会制度、つまり国民皆医療保険が存在しないという社会制度についてかなりの紙幅を割いています。それが存在しない理由を私もなんとなく、米国民は自分の身は自分で守るという自主独立の精神が背景にあると思っていました。そういう考え方も確かにあるようですが、それ以上に実際のところは、民間保険会社が圧力団体として皆医療保険に反対するロビー活動をしていることや、ここでもまた、人種的な偏見が大きく作用していることも本書はわかりやすく指摘しています。

 その上で、格差を是正するためにも国民皆医療保険の一日も早い確立を目指すべきであり、「もし進歩的な大統領が就任し、進歩的な議会が過半数を占めたときは、少なくとも国民皆医療保険の基本項目はすでに決まっており、広く議論されていなければならない」と著者は主張します。

 「フランスにおける若年層の低い就業率は、考えられているよりも問題ではないといえる」(217頁)と必ずしも承服しかねる点や、「今日、アメリカは困難に直面しているが、世界戦争や大恐慌の最中にいるわけではない」(230頁)など少し内容が古くなってしまった箇所もありますが、オバマ新大統領のアメリカが今目指すべきところを的確に位置づけた本として大変興味深く読みました。

「地獄への道は善意を持って語られた」ですね ★★★★★
ここで、基本的キーワードを提示したい「地獄への道は善意を持って語られる」である。一見矛盾のない表現に込められている「アメリカのうそ」への提言には、傾聴すべきものがあろう。ここで、問題は「私たちはどうする」であろう。その視点のためにも「アメリカ至上主義」を捨て「新しい世界秩序のために」読むべき本であろう。ソビエトが妄想であったことは理解しやすかった。現在アメリカがキリスト原理主義の妄想であると理解できるには時間が必要ではないか?アメリカが「けもの」の国であること簡単できること請け合いです。
アメリカがわかる、日本を考える ★★★★★
1.この本の私なりの要約
アメリカにおいて、経済格差が広がったのは、技術革新やグローバリゼーションのせいではなく、「保守派ムーブメント」と、共和党が結びついたことが主因である。ところで、「保守派ムーブメント」などの主張では、大方の国民が不利になるのに、なぜ支持を集めたのか。それは、「保守派ムーブメント」が、白人の黒人に対する嫌悪を利用したからである。もっとも、最近は、白人も減少し、差別的ではなくなっているので、「保守派ムーブメント」の手口は通用せず、国民皆保険など、「保守派ムーブメント」が反対した政策を実現する絶好のチャンスであるから、進歩派が支持している民主党が政権を取るべきである(現に取りつつある)。
2.評価
(1)政治的、(2)データが根拠があるか検討できていない、(3)できるのか(富裕層に負担させるプロセスが不十分と感じた)?以上3点の疑問はあるが、それよりも、(ア)アメリカの政党政治の歴史がわかる、(イ)アメリカの現実や謎(なぜ国民皆保険ではないの?など)がわかる、(ウ)日本を考える上で有益(たとえば、小泉さんと人種的憎悪を考えるとよい。もっとも、相手も悪いのだが)、以上3点を重視し、星を減らさず、星5つ。