例えば、競争を表層と深層に分類するのはひとつの着眼点と言えるが、それぞれの強さ弱さについての論は、事実の記述は納得できても、著者の論となると説得力に強さがあると言えない。また、内容の記述は既に世間に流布されているものがほとんどであることも新鮮味を損なっている原因の一つと思われる。
結局、現場経験の無い評論家の論の感が否めず、実際に現場にいるものからすれば「常に不断の努力が必要である」以上の内容を感じ取る事はできなかった。