董事長から「面白いから読んでみろ」と渡された一冊の本。

　確かに読み物としては、非常に面白く一気に読めます。中国ビジネスに体当た
りという言葉がぴったり来ます。その中でキラリと光ったのが、人脈開拓術。特
に中国人と仲良くなるために、ホームパーティを主催するというのはとてもいい
方法だと思います。中国では、親密になることの一つとして自宅にお呼ばれする
という文化があります。外で会食ではなく、自宅で食事をするというのは一歩進
んだ人間関係の構築になります。

　また、人工透析を受けながらも中国市場でエアコンを売りまくる。ナニワの営
業魂を感じました。人が好き、モノを売るのが好きというのが良く分かります。

　一気に読んでしまいました。昨年転職し中国ビジネスに携わるようになった私は何冊も中国関係のビジネス書を読みましたが、こんなに楽しく、何だか仕事が好きなってしまうような本にはであったことがありません。一晩で読み終わったあとも、常にかばんに携帯し、通勤中、時には営業前の移動中読み返し、自分を奮い立たせています。
仲間にもどんどん紹介していこうと思っています。
　是非続刊も期待しています。

一気に読んでしまった。ビジネス書を読む場合、大概一度や二度挫折しながら何とか読みきるということが多い。特に中国ビジネスとなるとなおさらだ。読み終わっても何が分かったのか分からなかったのか、それすらも分からないという経験も少なくない。
本書の場合、小難しい理論、イデオロギーそういったものが字面から感じられないところが、筆者の秀逸なところであろう。ふんだんなエピソードから匂ってくるのは、筆者の中国ビジネスに対するひたむきなまでの情熱だ。表面的でない、高橋氏の破天荒な実体験をさらりと語っているところが良い。ビジネスが楽しく簡単なものにさえ思えてきてしまう。
書斎の書棚に置いておきたい本だ。