ていねいに描かれたイラストが理解を助ける
★★★★☆
「テレビの時代劇はいつ見ても不思議な事が多いが、そのひとつに武家屋敷の切り合いで槍があまり登場しない、という点があげられる。たとえ狭い庭先の乱闘でも、槍を持ったものが協力して立ち向かえば必ずといってよい程、そちらの方が勝つ。刃物沙汰になった場合、まず刀より槍を持ち出すのが正当な武士の考えである」。
武士の戦い方の実際について、文章とイラストにまとめた本。多くの文献を引用しながら、特に幅広く誤解されている点について重点的に説明している。あちらこちらに挿入されているイラストはかなり入念で、理解を助ける。
刀や槍、弓や鉄砲、戦場での実際の戦い方、作法、馬、鎧や兜、旗や鳴り物、首実検や切腹の方法、水軍、果ては女武将についてまで説明してある。兵站や部隊編成、城攻めの方法といった戦略的な話はあまりない。
続編の"【絵解き】雑兵足軽たちの戦い"とはまた切り口が違うので、両方を合わせて読むことをお勧めする。
イラストも文章もためになる
★★★★★
戦国武士の表に出てこない装備や動作の詳細が
分かる好著。イラストも良く手にとって良かっ
た本です。
戦国武士の合戦心得
★★★★☆
戦国時代や合戦を、ミクロの視点から見られる良書。
この本を読みながらイメージを一歩進めると、
人間が武器を持ち、命を奪い合うことの峻烈さが垣間見える気がする。
(そういう意味では同文庫、同筆者の『雑兵足軽たちの戦い』の方がインパクトは強いが)
書かれている内容を大きく分けると、
・各種武器の使い方・合戦 ・戦場での目印、音 ・首実検と切腹 ・女武者、船戦
なお『歴史図解 戦国合戦マニュアル』の改訂・改題版なので注意が必要。
解説イラストに注目!
★★★★★
ミリタリーイラストでお馴染みの、「上田信」先生が、詳細な解説イラストを描いてます。
近代兵器同様、精密で分かり易い、戦国時代のイラストが満載!
槍や刀、火縄銃などの他に、大筒や鳴り物、切腹や女武者など、他書ではあまり触れないような話題にも(浅く)触れてます。
値段の割には、相当充実した内容です。
オリジナルを持ってない方は、是非こちらを購入しましょう!
歓迎
★★★★★
前版が品薄なのだから、より手軽な文庫となっての再販はかなり歓迎。
この本がより多くの人に読まれて契機になって、合戦シーンや武士をめぐるイメージが変わればよきことかなよきかな