宮廷の女性達
★★★★★
とても、興味深い内容でした。宮廷内であったいろいろな女性のエピソードだけでなく、女性達に翻弄された男性の話などがとても興味深く、そしてデュバリー夫人のことに関して今までの私の思い描いていた人物像とは違っていたり、楽しく読むことが出来ました。
ハプスブルグだけでなく、ヨーロッパの歴史に関心のある方には面白い本だと思います。
ちょっと脇役の人達の人生
★★★★☆
こういう類の本は桐生操さんのばかり読んでたのですが、この著者のも桐生さんとは違った視点で書かれてて面白かったです。
ジャンヌ・ダルクが実は王様の方針と合わなかったから助けてもらえなかったっていうのは初めて知りました。
デュ・バリー夫人のその後を読んだのも初めてでした。
因縁のマリーアントワネットと同じ牢獄に入れられて、同じ墓地に葬られたなんて、面白い偶然ですね。
肖像画や地図や年表入りで書いてあったのでわかりやすかったです。
美女たちの等身大の素顔を覗き見る
★★★★★
こういう宮廷王奥ものにありがちな、権力の為なら手段を選ばずといった惨酷さや、非道さが強調されていなくて、愛妾たちの性格や人間性が丁寧に愛情深く描かれていると思う。
例えばディアンヌ・ド・ポワチエと、国王アンリ、王妃カトリーヌの複雑な関係も、それぞれの持つ弱さや時代背景の描写が分かりやすく、共感出来るので面白い。
デュ・バリー婦人が宮廷を追われた後のその後のエピソードもあり、愛嬌たっぷりで微笑ましい。
川島さんの本は、文章全体に品があって、読後感も良い。